粗大運動能力分類システム(GMFCS)の信頼性の検討

「目的」粗大運動能力分類システム(GMFCS)は, 脳性麻痺児(以下CP児)の粗大運動能力を分類するためにカナダで考案されたシステムである. 前回の信頼性検討の結果からレベルVの記載を一部改変し, それを使って再度信頼性の検討を行った. 「方法」肢体不自由児施設14施設および当大学附属病院において, 医師および理学療法士など合計101名の評価者が, 1~12歳までのCP児225名を評価した. 各CP児の粗大運動能力の分類はその児を良く知る2名の評価者が完全に独立して行った. GMFCSの各レベルのxおよび全体のxおよび粗一致率を計算した. 「結果」全体のxは0.66, GMFCSの各レベルのx...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2000, Vol.37 (11), p.865-865
Hauptverfasser: 近藤和泉, 細川賀乃子, 木村恵理子, 相馬正始, 福田道隆, 岩田学
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」粗大運動能力分類システム(GMFCS)は, 脳性麻痺児(以下CP児)の粗大運動能力を分類するためにカナダで考案されたシステムである. 前回の信頼性検討の結果からレベルVの記載を一部改変し, それを使って再度信頼性の検討を行った. 「方法」肢体不自由児施設14施設および当大学附属病院において, 医師および理学療法士など合計101名の評価者が, 1~12歳までのCP児225名を評価した. 各CP児の粗大運動能力の分類はその児を良く知る2名の評価者が完全に独立して行った. GMFCSの各レベルのxおよび全体のxおよび粗一致率を計算した. 「結果」全体のxは0.66, GMFCSの各レベルのxは1~Vの5段階が順に, 0.73,0.62,0.60,0.57,0.83であり, 改変を行ったレベルVの信頼性は向上した. 評価者の不一致度がもっとも高かったのは, 2~4歳におけるレベルIIとIIIの間で, この年齢のCP児に対する割合は15.2%であった. 「考察」レベルIIIの記載で「交互性の四つ這い」などの定義がないことと, また翻訳が適切でない部分があったため, 一部の不一致率が高かったと考えられた. 記載を改変し, 使われる語の説明を加えて, 最終的な改訂版を作成した.
ISSN:0034-351X