下腿義足と大腿義足におけるエネルギー効率(PCI)と速度との比較検討

「目的」義足患者は年齢, 切断の部位, 合併症などによって車椅子を必要とする場合がある. 下腿義足と大腿義足でエネルギー効率(PCI)と速度を測定し有用性を比較検討した. 「対象」対象は下腿切断14例, 大腿切断13例の27例である. 切断の病因は外傷が大多数で, また義足の種類は骨格構造のモジュラータイプであった. 「方法」下腿義足歩行と車椅子走行および大腿義足歩行と車椅子走行の場合でのPCI, 10m最大移動速度を測定し比較検討した. 「結果」義足走行のPCIがMacGregorが提唱した正常範囲であったのは, 下腿義足歩行では高齢や合併症がないすべての症例, 大腿義足歩行では約半数であっ...

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Hauptverfasser: 亀山順一, 盛合徳夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「目的」義足患者は年齢, 切断の部位, 合併症などによって車椅子を必要とする場合がある. 下腿義足と大腿義足でエネルギー効率(PCI)と速度を測定し有用性を比較検討した. 「対象」対象は下腿切断14例, 大腿切断13例の27例である. 切断の病因は外傷が大多数で, また義足の種類は骨格構造のモジュラータイプであった. 「方法」下腿義足歩行と車椅子走行および大腿義足歩行と車椅子走行の場合でのPCI, 10m最大移動速度を測定し比較検討した. 「結果」義足走行のPCIがMacGregorが提唱した正常範囲であったのは, 下腿義足歩行では高齢や合併症がないすべての症例, 大腿義足歩行では約半数であった. 合併症のない下腿義足と大腿義足歩行のPCIを比較すると, 下腿義足の平均値が0.43と低いのに対し, 大腱義足の平均値が0.59とペアードt検定で有意に高く, 下腿義足のほうがエネルギー効率的に優れていた. PCIが車椅子より低い, つまりエネルギー効率的に義足歩行が優れていた症例は大腿義足より下腿義足に多く, 膝の存在が重要と思われた. 10m最大歩行速度が100m/minを以上の義足歩行患者はPCIの値が車椅子走行より低い傾向であった.
ISSN:0034-351X