当院の脳卒中の時間経過と訓練効果について
脳血管障害患者の障害構造を調査し, 把握することは, 効率のよい早期リハビリテーションプログラムを検討していく上で重要である. 第1報ではリハを施行した患者の時間経過を中心に発表した. 今回はさらに, 障害構造を検討し若干の知見を得た. 「対象」1998年7月~1999年6月に当科を受診した脳卒中患者109名中, 退院まで経過を観察できた99名, 年齢の中央値は65歳, 発症から訓練前の期間は中央値10日, 訓練期間の中央値は51日であった. 疾患の内訳は脳梗塞66名, 脳出血28名, くも膜下出血5名であり, 右片麻痺は41名, 左片麻痺は32名であった. 障害は, 右片麻痺が41名, 左片...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 脳血管障害患者の障害構造を調査し, 把握することは, 効率のよい早期リハビリテーションプログラムを検討していく上で重要である. 第1報ではリハを施行した患者の時間経過を中心に発表した. 今回はさらに, 障害構造を検討し若干の知見を得た. 「対象」1998年7月~1999年6月に当科を受診した脳卒中患者109名中, 退院まで経過を観察できた99名, 年齢の中央値は65歳, 発症から訓練前の期間は中央値10日, 訓練期間の中央値は51日であった. 疾患の内訳は脳梗塞66名, 脳出血28名, くも膜下出血5名であり, 右片麻痺は41名, 左片麻痺は32名であった. 障害は, 右片麻痺が41名, 左片麻痺32名, 両片麻痺15名, 麻痺なし11名であった. 「方法」当科患者データベースを利用し, 訓練開始時および退院時のデータを分析した. 分析項目は, 機能障害はSIASで, ADLに関する能力低下はFIMで評価した. また, 訓練室内での起居動作および最大歩行能力についてもFIMに準じて7段階で評価した. 「結果」麻痺のない群では, FIM運動項目では, 訓練開始時から軽介助レベルであり監視レベル以上に達するものが多かった. 両片麻痺群では, 訓練開始時にFIMが低い群と高い群に分かれ, 低い群は退院時も低いままであった. 片麻痺群においては, 訓練によるFIM運動項目の変化量には左右差が認められなかった. 片麻痺群ほぼ全例において, SIAS, 起居動作, 最大歩行能力の改善を認めた. 退院時のFIM運動項目と訓練開始時FIM認知に相関を認めた. |
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ISSN: | 0034-351X |