リハビリテーション訓練入院中にリチウム中毒を呈した1例

「症例」57歳, 女性 「現病歴および経過」1998年3月発症の, 脳梗塞左片麻痺患者である. うつ病に対し, 炭酸リチウム300mg/日, 抗精神病薬, 高血圧に対し, ACE阻害剤を内服していた. 糖尿病コントロールは不良であった. 2000年1月4日, ADL訓練目的にて入院. 1月8日脱水, 高血糖にて補液を施行. 1月下旬より, 粗大振戦悪化, 筋力低下とともにうつ症状出現し, うつ病増悪の診断を受けた. 1月29日より, 構音障害, 無動, 振戦増悪し, 31日より, 意識障害出現. 血中リチウム濃度2.14mEq/リットルにてリチウム中毒と判明. 発熱, ミオクローヌス, 眼位固...

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Hauptverfasser: 萩平有美, 大澤傑, 中村憲正, 清水義友
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「症例」57歳, 女性 「現病歴および経過」1998年3月発症の, 脳梗塞左片麻痺患者である. うつ病に対し, 炭酸リチウム300mg/日, 抗精神病薬, 高血圧に対し, ACE阻害剤を内服していた. 糖尿病コントロールは不良であった. 2000年1月4日, ADL訓練目的にて入院. 1月8日脱水, 高血糖にて補液を施行. 1月下旬より, 粗大振戦悪化, 筋力低下とともにうつ症状出現し, うつ病増悪の診断を受けた. 1月29日より, 構音障害, 無動, 振戦増悪し, 31日より, 意識障害出現. 血中リチウム濃度2.14mEq/リットルにてリチウム中毒と判明. 発熱, ミオクローヌス, 眼位固定を呈し, 悪性症候群型合併の重症リチウム中毒であると思われた. 2度にわたる血液透析を行ったが, 後遺症として小脳失調が残存した.
ISSN:0034-351X