女性高齢者の胸椎後彎が骨密度及び肩甲骨可動域に与える影響

「目的」高齢者における胸椎の生理的後彎の増強がADLに与える影響を明らかにする. 「対象・方法」院内養護老人ホームに在住する女性127名を対象とした. 骨密度の測定, 肩甲骨可動域の測定, 脊椎彎曲角度の測定を行い, それらの相関について検討した. また, 対象者を胸椎に1個以上の圧迫骨折を認める群(以下, 骨折群)と圧迫骨折を認めない群(非骨折群)に分けて, 各種計測値を比較検討した. 「結果」胸椎後彎角は平均40度, 腰椎前彎角は平均16度, 仙骨角は平均22度で, 胸椎後彎角は骨折群にて有意に高値だった. 骨密度, 肩甲骨間角度, 肩甲骨間距離は両群間にて有意差は認めなかった. 胸椎後彎...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2000, Vol.37 (4), p.243-243
Hauptverfasser: 岡本崇, 大川得太郎, 佐藤哲也, 山野慶樹, 小池達也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」高齢者における胸椎の生理的後彎の増強がADLに与える影響を明らかにする. 「対象・方法」院内養護老人ホームに在住する女性127名を対象とした. 骨密度の測定, 肩甲骨可動域の測定, 脊椎彎曲角度の測定を行い, それらの相関について検討した. また, 対象者を胸椎に1個以上の圧迫骨折を認める群(以下, 骨折群)と圧迫骨折を認めない群(非骨折群)に分けて, 各種計測値を比較検討した. 「結果」胸椎後彎角は平均40度, 腰椎前彎角は平均16度, 仙骨角は平均22度で, 胸椎後彎角は骨折群にて有意に高値だった. 骨密度, 肩甲骨間角度, 肩甲骨間距離は両群間にて有意差は認めなかった. 胸椎後彎角と肩甲骨棘間距離の変位及び肩外転時の肩甲骨間角度はともに負の相関を認めた. 「結論」胸椎圧迫骨折が後彎増強の主要な因子であると考えられた. また, 肩甲骨の可動性の低下は胸椎後彎角を増強させていると考えられ肩甲骨の可動域訓練必要性が示唆された.
ISSN:0034-351X