栃木県における下肢切断者の実態調査

平成7年7月~平成9年6月の2年間の栃木県内医療機関における下肢切断施工症例調査票より把握できた, 糖尿病性壊死による足趾切断を除く下肢切断34例36肢について分析・検討した. 男性21例22肢, 女性13例14肢で, 大腿切断4肢(平均74.5歳), 膝離断1肢(70歳), 下腿切断28肢(平均66歳), リスフラン関節切断1肢(47歳), 中足骨部切断2肢(平均69歳)で, 左右の検討では右12肢左24肢で, 栃木県では60歳代の男性の左下肢切断が多く, 切断時年齢が高いほどより中枢高位の切断となっていた. 複数回切断は13例にみられ, 平均10ヵ月でより中枢高位の切断が施行されていた....

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1999, Vol.36 (12), p.910-910
Hauptverfasser: 大橋俊子, 神前智一, 岩永真人, 荒川雄一郎, 高柳慎八郎, 藤井克之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:平成7年7月~平成9年6月の2年間の栃木県内医療機関における下肢切断施工症例調査票より把握できた, 糖尿病性壊死による足趾切断を除く下肢切断34例36肢について分析・検討した. 男性21例22肢, 女性13例14肢で, 大腿切断4肢(平均74.5歳), 膝離断1肢(70歳), 下腿切断28肢(平均66歳), リスフラン関節切断1肢(47歳), 中足骨部切断2肢(平均69歳)で, 左右の検討では右12肢左24肢で, 栃木県では60歳代の男性の左下肢切断が多く, 切断時年齢が高いほどより中枢高位の切断となっていた. 複数回切断は13例にみられ, 平均10ヵ月でより中枢高位の切断が施行されていた. 病態は, 糖尿病罹病期間が, 大腿切断で平均14年, 膝から下腿切断では平均15年, 死亡例では平均21.5年であった. 82%の症例でインシュリンの使用を認め, 切断前にプロスタグランディン製剤の使用を52.9%に認めた. 末梢神経炎症状を14例(41%), 糖尿病性網膜症による両眼失明を3例(9%), 糖尿病性腎障害による血液透析を4例(12%)に認めた. 6例(18%)の死亡例では, 中枢高位の切断で, 最終切断より平均115日で死亡されていた. 退院先は, 自宅19例, 転院6例, 老人施設1例, 強制退院後不明1例で, 移動能力は, 車椅子から歩行まで自立している例が18例(64.3%)で, 下腿義足作製15例のうち9例(60%)が実用歩行可能であった.
ISSN:0034-351X