前十字靱帯再建術後の筋力の推移
「対象」1994年4月~1997年3月まで当院でACL再建術を施行した患者のうち術後2年以上経時的に経過観察可能であった症例で61人61膝, 男性28例, 女性33例を対象とした. 両膝受傷例, 複合靱帯損傷例は除外した. 手術時平均年齢は24.9歳であった. 「手術法」靱帯再建は全例関節鏡視下に行った. 再建靱帯にはLeeds-Keio人工靱帯を補強芯材とし, これに溶媒脱水凍結乾燥したヒト大腿筋膜を巻き付けた混合型の靱帯を使用し, 固定には当院で開発したハイドロキシ・アパタイト製スペーサーとスパイク付きステイプルを用いた. 「方法」筋力の測定には等速運動器KIN/COMを用い, 大腿四頭筋...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 「対象」1994年4月~1997年3月まで当院でACL再建術を施行した患者のうち術後2年以上経時的に経過観察可能であった症例で61人61膝, 男性28例, 女性33例を対象とした. 両膝受傷例, 複合靱帯損傷例は除外した. 手術時平均年齢は24.9歳であった. 「手術法」靱帯再建は全例関節鏡視下に行った. 再建靱帯にはLeeds-Keio人工靱帯を補強芯材とし, これに溶媒脱水凍結乾燥したヒト大腿筋膜を巻き付けた混合型の靱帯を使用し, 固定には当院で開発したハイドロキシ・アパタイト製スペーサーとスパイク付きステイプルを用いた. 「方法」筋力の測定には等速運動器KIN/COMを用い, 大腿四頭筋, ハムストリングスの求心性(収縮性)等速性筋力を, 30°毎秒の角速度で3回ずつ測定し, そのピークトルク値の平均をデータとして用いた. また, 前方動揺性はCA-4000を用い, 脛骨上端に40ポンドの負荷をかけた時の前方移動量の患健側差をデータとして用いた. 「結果」大腿四頭筋の健側比は6ヵ月までは術前値を下回ったが, 9ヵ月で術前値を越え, 1年で77%, 2年で81%に回復した. ハムストリングスの健側比は, 術後6ヵ月で術前値を越え, 1年で82%, 2年で94%と大腿四頭筋を上回る回復を見せた. 術後2年での前方動揺性は3mm以内が52人と85%を占め, 3~4mmが3人, 4~5mmが2人, 5mmより大きな動揺性を認めたものが4人であった. |
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ISSN: | 0034-351X |