脳血管障害にともなう肩関節痛の治療

脳血管障害後に, 肩関節痛を発症して経過の長い症例にSL照射と局所麻酔剤の関節内注入を併用して良好な経過を得たので報告する. 「対象」脳血管障害にともなう肩関節痛を有する患者36例で脳梗塞23例, 脳出血17例であった. 片麻痺の程度はBr. stage III,II,III18例, Br. stage III,III,III22例であった. 肩関節痛の平均罹病期間は78日間であった. 「方法」SLを用いて, 星状神経節近傍と二頭筋上と肩甲下筋上照射を行った. 関節内注入は0.5%キシロカイン7mlを用いた. S. L. +関節内注入併用群(1群), S. L. 照射群(2群), 関節内注入群...

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Hauptverfasser: 佐藤のり子, 石原義恕
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳血管障害後に, 肩関節痛を発症して経過の長い症例にSL照射と局所麻酔剤の関節内注入を併用して良好な経過を得たので報告する. 「対象」脳血管障害にともなう肩関節痛を有する患者36例で脳梗塞23例, 脳出血17例であった. 片麻痺の程度はBr. stage III,II,III18例, Br. stage III,III,III22例であった. 肩関節痛の平均罹病期間は78日間であった. 「方法」SLを用いて, 星状神経節近傍と二頭筋上と肩甲下筋上照射を行った. 関節内注入は0.5%キシロカイン7mlを用いた. S. L. +関節内注入併用群(1群), S. L. 照射群(2群), 関節内注入群(3群), 未処置群(4群)に各群10例毎に分けた. 「結果」1)ペインスコアは1群は5週間後3.2±0.8,2群は5週間後4.2±1.3,3群は5週間後4.6±2.0,4群は5週間後4.0±0.9, 各群間で有意差を認めた. 2)他動関節可動域の経過は各群間で有意差を認めた. 3)上腕・前腕周囲径の経過は各群間で有意差を認めた. 「考察」片麻痺側の肩関節周囲炎の痔痛は自然治癒することが多い. しかしながら, 初期における除痛が十分に得られなかった場合にshoulder hand syndromeが発症する. これらはリハビリテーションプログラムの進行を妨げる. 今回の除痛法は簡便で安全な治療法として有効であった.
ISSN:0034-351X