脳卒中患者の「できる」基本動作能力から予測する移乗・移動能力予後
予後予測方法として知られる二木の方法は実際の評価をケアスタッフに依存するという欠点がある, CollinらのTrunk Control Testは予測精度が高いが, 少数例の検討で初回評価が発症6週と遅い. 我々は, 脳卒中患者のベッド上で「できる」3つの基本動作能力をTCTに準じて評価し, 退院時の移乗・移動能力が予測可能であるか検討した. 対象はSAHを除いた脳卒中連続症例130例. 発症~初回評価の中央値6日. 寝返りはベッド棚につかまってもよいので両方向にできれば2点, 患側のみなら1点, 不可なら0点. 起き上がりは側臥位までは介助を許し, そこから口頭指示で起き上がれれば2点, 軽...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 予後予測方法として知られる二木の方法は実際の評価をケアスタッフに依存するという欠点がある, CollinらのTrunk Control Testは予測精度が高いが, 少数例の検討で初回評価が発症6週と遅い. 我々は, 脳卒中患者のベッド上で「できる」3つの基本動作能力をTCTに準じて評価し, 退院時の移乗・移動能力が予測可能であるか検討した. 対象はSAHを除いた脳卒中連続症例130例. 発症~初回評価の中央値6日. 寝返りはベッド棚につかまってもよいので両方向にできれば2点, 患側のみなら1点, 不可なら0点. 起き上がりは側臥位までは介助を許し, そこから口頭指示で起き上がれれば2点, 軽介助1点, 抗重力介助0点. 座位保持はつかまらずに30秒保てれば2点, つかまって30秒を1点, 不可0点とした. 3動作のどれかが2点であれば91%が移乗自立, 座位保持・寝返りとも0点では91%が移乗自立せず. 全体の89%の患者がこのいずれかに該当した. 3動作のいずれかが2点であれば, 約80%が歩行自立, 寝返り0の93%, 寝返り0かつ座位保持0の96%が歩行自立しなかった. 85%の患者がこのいずれかに該当した. 3つの「できる」基本動作は簡便であるが, 体幹機能以外の注意・認知・意欲なども反映し, 予後予測手段として有用と思われた. |
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ISSN: | 0034-351X |