脳卒中急性期患者の座位保持能力による予後予測
当院では, 予後予測の指標として座位保持能力を用いている. 初診時の座位保持能力が良好であれば, 入院期間は3~4週間, ゴールを歩行自立, 座位保持が不良であれば入院期間は6週間, ゴールを監視, 介助歩行とする機能予後の予測が可能である. 今回我々は, 初診時の座位保持能力によるゴール設定の妥当性を再検討したので報告する. 「対象」1994年4月1日~1998年12月31日の間に当院で入院治療を行った脳卒中急性期患者93名. 脳出血49名, 脳梗塞44名, 年齢60.5±8.9歳, 入院からのコンサルトまで2.0日±1.2日. 「結果」初診時座位保持能力は, 良好49名(52.7%), 不...
Gespeichert in:
Hauptverfasser: | , , , , |
---|---|
Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 当院では, 予後予測の指標として座位保持能力を用いている. 初診時の座位保持能力が良好であれば, 入院期間は3~4週間, ゴールを歩行自立, 座位保持が不良であれば入院期間は6週間, ゴールを監視, 介助歩行とする機能予後の予測が可能である. 今回我々は, 初診時の座位保持能力によるゴール設定の妥当性を再検討したので報告する. 「対象」1994年4月1日~1998年12月31日の間に当院で入院治療を行った脳卒中急性期患者93名. 脳出血49名, 脳梗塞44名, 年齢60.5±8.9歳, 入院からのコンサルトまで2.0日±1.2日. 「結果」初診時座位保持能力は, 良好49名(52.7%), 不良33名(35.5%)であった. 座位良好群でリハビリテーション(以下, リハ)適応, 不要の患者は46名(93.9%)に対し, 座位不良群ではリハ適応は15名(45.4%)と少なかった. 座位良好群では, USNの合併は10名(20.4%)であるが, 座位不良群では21名(63.6%)とUSNの合併が多かった. 初診時座位保持能力とFIMの経過で, 座位良好群では, 平均20日で退院となり, 退院時FIMは112であった. また94%が歩行自立した. 座位不良群では, 平均40日で退院となり, 退院時FIMは97であり歩行自立は33%に留まった. 座位保持能力による歩行予後の的中率は86%であった. 「結語」初診時座位保持能力より, 入院リハ期間および退院時の機能予測が可能である. |
---|---|
ISSN: | 0034-351X |