当院の脳卒中の時間経過と訓練効果について

当院リハビリテーション(以下, リハ)科では患者情報・評価をデータベース化し管理している. 今回このデータベースを利用して脳卒中患者のADLの経時的変化を集計し検討した. 1998年7月~1999年2月末までに当科を受診した脳卒中患者127名中, 発症後30日以内にリハを開始した初発の片麻痺患者64名(脳梗塞47名, 脳出血17名, 男性35名, 女性29名, 年齢中央値68歳, 発症後リハ開始までの期間中央値8日, 障害側右34名, 左30名)を対象とした. 対象患者の訓練開始時と終了時のFIM運動項目, 認知項目につきそれぞれ点数の変化を検討したところ, FIM運動項目は終了時の点数の改善...

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Hauptverfasser: 宮下香織, 皿井正子, 才藤栄一, 鈴木美保, 寺西利生, 深谷直美, 水野元実, 山田真美
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院リハビリテーション(以下, リハ)科では患者情報・評価をデータベース化し管理している. 今回このデータベースを利用して脳卒中患者のADLの経時的変化を集計し検討した. 1998年7月~1999年2月末までに当科を受診した脳卒中患者127名中, 発症後30日以内にリハを開始した初発の片麻痺患者64名(脳梗塞47名, 脳出血17名, 男性35名, 女性29名, 年齢中央値68歳, 発症後リハ開始までの期間中央値8日, 障害側右34名, 左30名)を対象とした. 対象患者の訓練開始時と終了時のFIM運動項目, 認知項目につきそれぞれ点数の変化を検討したところ, FIM運動項目は終了時の点数の改善率が良かった. しかし認知項目は運動項目に比べ, 終了時に点数の改善がみられるものは少なかった. 発症14日以内にリハを開始した42名についての経過を詳細に検討したところ, 開始時と発症後1ヵ月時点でのFIM運動項目合計点の改善により3群に分かれた. 1ヵ月時にFIM運動項目合計が26点以上改善したものを良好群とし, 1ヵ月時の点数改善が26点未満で開始時FIM運動項目合計が53点以上のものを天井群とし, 52点未満のものを遅延群とした. 良好群と遅延群を比較すると, 障害側, 発症後リハ開始までの期間, 開始時認知で有意差を認めた. 今後はさらに症例数を増やし他の項目も含め検討していきたい.
ISSN:0034-351X