脳卒中早期リハビリテーションにおける家族訓練の有用性について
片麻痺を有する脳卒中患者のリハビリテーション(以下, リハ)を, より効率的に遂行するためには家族の協力が必要であると思われる. 今回, 我々は脳卒中早期より家族に対して, 積極的に患者の訓練に参加するよう促し, その効果について検討を行った. 対象は発症3日以内に当院へ入院となり, リハを施行した34名の脳卒中患者(年齢:40~83歳, 男性11名, 女性23名)で, 原因疾患は脳出血14名, 脳梗塞20名であった. リハ開始時に家族に対して, 患者に付き添って病棟で訓練を手伝うことが可能であった13名(家族訓練(+)群)と困難であった21名(家族訓練(-)群)に分け, 神経症状, 訓練プロ...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 片麻痺を有する脳卒中患者のリハビリテーション(以下, リハ)を, より効率的に遂行するためには家族の協力が必要であると思われる. 今回, 我々は脳卒中早期より家族に対して, 積極的に患者の訓練に参加するよう促し, その効果について検討を行った. 対象は発症3日以内に当院へ入院となり, リハを施行した34名の脳卒中患者(年齢:40~83歳, 男性11名, 女性23名)で, 原因疾患は脳出血14名, 脳梗塞20名であった. リハ開始時に家族に対して, 患者に付き添って病棟で訓練を手伝うことが可能であった13名(家族訓練(+)群)と困難であった21名(家族訓練(-)群)に分け, 神経症状, 訓練プログラムの進行, ADLの改善, 在院日数および転帰について比較した. その結果, 2群間の神経症状, 訓練プログラム, 存院日数について差は認めなかったが, ADLの改善は家族訓練(+)群で良好な結果を得た. 家族訓練(+)群はそのほとんどが自宅へ戻ったのに対し, 家族訓練(-)群では半数以下であった. 以上より, 脳卒中の早期リハには家族の協力が不可欠であり, 患者や家族の目的を持たせることにより, ADLの改善, 家庭復帰を実現できたと思われた. |
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ISSN: | 0034-351X |