当院における腓腹筋筋膜切離術, 長母趾・長趾屈筋腱切断術施行後の有効性の検討

脳血管障害片麻痺の内反・尖足・槌趾の足部変形に対して, 腓腹筋筋膜切離術(以下, バルピウス術), 長母趾・長趾屈筋腱切断術(以下FHL・FDL術)を施行しその効果を検討した. 平成7年7月から3年間に当院にて上記手術を施行された片麻痺患者25名のうち, 追跡調査し得た22名(男性11人, 女性11人, 平均年齢70.2歳, バルピウス術21人, FHL・FDL術22人)を対象とした. 術後背屈角度は全員が維持もしくは改善し, その角度差は平均して約20度で統計学的有意差を認めた. しかし発症年齢, 痙性の重症度(Ashworth Scale使用), 手術時の発症経過期間, 手術から評価日まで...

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Hauptverfasser: 黒木洋美, 上床太心, 溝口成朋, 牧野光宏, 松下兼大
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳血管障害片麻痺の内反・尖足・槌趾の足部変形に対して, 腓腹筋筋膜切離術(以下, バルピウス術), 長母趾・長趾屈筋腱切断術(以下FHL・FDL術)を施行しその効果を検討した. 平成7年7月から3年間に当院にて上記手術を施行された片麻痺患者25名のうち, 追跡調査し得た22名(男性11人, 女性11人, 平均年齢70.2歳, バルピウス術21人, FHL・FDL術22人)を対象とした. 術後背屈角度は全員が維持もしくは改善し, その角度差は平均して約20度で統計学的有意差を認めた. しかし発症年齢, 痙性の重症度(Ashworth Scale使用), 手術時の発症経過期間, 手術から評価日までの期間, 後訓練の有無, Br. st. の各因子において術後背屈角度改善に有意差は認めなかった. 本人に手術に対するアンケート調査をすると, 立位・移乗・歩行動作の改善を認め満足度は高かった.
ISSN:0034-351X