片麻痺下肢に対する8ch電気刺激の試み

片麻痺下肢用8ch FESシステムを使用して2例の片麻痺患者に対して歩行機能再建を目的とした臨床応用を試みた. 症例1は, 患側痙性尖足による分回し歩容の改善を目的に前脛骨筋, 総腓骨神経, 長趾伸筋, 内外側腓腹筋を3chで刺激した. 症例2は歩行機能再建を目的に患側大腿四頭筋, 長内転筋, ハムストリングス, 下腿筋を6chを使用して刺激した. 2例共にFES訓練は20Hz, 耐えられる限界の強度, 5秒周期で, 毎日1回, 20分, 週5日間施行した. 2カ月間のFES訓練により, 症例1は歩容の改善が認められた. 症例2では患側肢での体重支持で, 健側肢の振り出しが可能になったが, 歩...

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Hauptverfasser: 濱出茂治, 立野勝彦, 川北慎一郎, 井舟正秀, 出口清喜, 山本敏泰
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:片麻痺下肢用8ch FESシステムを使用して2例の片麻痺患者に対して歩行機能再建を目的とした臨床応用を試みた. 症例1は, 患側痙性尖足による分回し歩容の改善を目的に前脛骨筋, 総腓骨神経, 長趾伸筋, 内外側腓腹筋を3chで刺激した. 症例2は歩行機能再建を目的に患側大腿四頭筋, 長内転筋, ハムストリングス, 下腿筋を6chを使用して刺激した. 2例共にFES訓練は20Hz, 耐えられる限界の強度, 5秒周期で, 毎日1回, 20分, 週5日間施行した. 2カ月間のFES訓練により, 症例1は歩容の改善が認められた. 症例2では患側肢での体重支持で, 健側肢の振り出しが可能になったが, 歩行獲得までには至らなかった. 結果として, 本刺激システムは適応を適切に選択すれば, その訓練効果は高く, 歩行機能再建手段としての有用性は高いことが示唆された.
ISSN:0034-351X