変形性膝関節症に対する運動療法と鍼治療の併用効果
「目的」変形性膝関節症に対する保存療法として, 運動療法に鍼SSP治療を併用することの有用性を評価し, さらに変形性膝関節症の進行度による治療効果もあわせて検討した. 「方法」変形性膝関節症患者58例をA群:鍼SSP治療群23例, B群:鍼SSP治療・運動療法併用群25例, C群:運動療法単独群10例にわけて治療し, それぞれの治療効果を比較検討した. また, B群をX線学的評価で初期10例・中期7例・末期8例に分類し, 各stageにおける治療効果を比較した. 治療成績は日整会変形性膝関節症治療成績判定基準(以下JOA score)と60°屈曲位での膝伸展筋力の変化によって評価した. 「結果...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 「目的」変形性膝関節症に対する保存療法として, 運動療法に鍼SSP治療を併用することの有用性を評価し, さらに変形性膝関節症の進行度による治療効果もあわせて検討した. 「方法」変形性膝関節症患者58例をA群:鍼SSP治療群23例, B群:鍼SSP治療・運動療法併用群25例, C群:運動療法単独群10例にわけて治療し, それぞれの治療効果を比較検討した. また, B群をX線学的評価で初期10例・中期7例・末期8例に分類し, 各stageにおける治療効果を比較した. 治療成績は日整会変形性膝関節症治療成績判定基準(以下JOA score)と60°屈曲位での膝伸展筋力の変化によって評価した. 「結果」JOA scoreはA群とB群において有意な改善が見られたが, C群では変化が認められなかった. また, 膝伸展筋力は運動療法を行ったB群とC群で有意に増加した. X線stage別では, すべてのstageでJOA score, 膝伸展筋力ともに改善が得られたが, 進行例ほどその平均値は低かった. 「考察」変形性膝関節症に対して運動療法に鍼SSP治療を併用することで, JOA scoreと筋力は共に改善し, 有効な保存療法であると考えられた. 鍼SSP治療はあくまで運動療法の補助手段であり, 末期例には観血的治療を含めての考慮が必要であると認識すべきであるが, 運動療法を効果的に継続する一助として有効であると考える. |
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ISSN: | 0034-351X |