超高齢者の大腿骨頸部内側型骨折の治療について
大腿骨頸部内側骨折に対する手術治療を行った80歳以上の症例70例を対象とした. 手術は基本的にGarden I・II型にはCCHS(cannulated cancellous hip screw)による骨接合術, Garden III・IV型には人工骨頭置換術を行い術後成績を比較した. 歩行能力は次のように(1)屋外にて自立, (2)屋内にて自立, (3)部分介助にて起立可, (4)全介助の4群に分類して評価を行った. 人工骨頭置換術, 骨接合術群いずれも歩行能力は低下していたが人工骨頭置換術のほうが歩行能力が低下しにくい傾向が認められた. 術後の疼痛は人工骨頭置換術群では3例, 骨接合術群で...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 大腿骨頸部内側骨折に対する手術治療を行った80歳以上の症例70例を対象とした. 手術は基本的にGarden I・II型にはCCHS(cannulated cancellous hip screw)による骨接合術, Garden III・IV型には人工骨頭置換術を行い術後成績を比較した. 歩行能力は次のように(1)屋外にて自立, (2)屋内にて自立, (3)部分介助にて起立可, (4)全介助の4群に分類して評価を行った. 人工骨頭置換術, 骨接合術群いずれも歩行能力は低下していたが人工骨頭置換術のほうが歩行能力が低下しにくい傾向が認められた. 術後の疼痛は人工骨頭置換術群では3例, 骨接合術群では13例に認められ骨接合術群にて疼痛を訴える症例が有意に多かった. 疼痛の原因としては人工骨頭置換術群ではいずれも原因は不明であり, 骨接合術群での原因は偽関節が3例, 骨頭壊死が3例, スクリューの突出が4例, 不明が3例であった. 再手術を要したのは人工骨頭置換術群では40例であったが, 骨接合術群では偽関節の2例, 大腿骨頭壊死の1例と計3例に人工骨頭置換術を施行した. いずれもGarden II型であった. 「まとめ」1. 骨接合術では術後に疼痛を残す症例が多かった. 2. 人工骨頭置換術では骨接合術にくらべて歩行能力が低下しにくい傾向がみられた. 3. 超高齢者の大腿骨頸部内側骨折には, 全身状態が許すなら人工骨頭置換術は骨接合術にくらべて良い手術法と考えられる. |
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ISSN: | 0034-351X |