ウエルドニッヒ・ホフマン病の障害経過の研究

「目的」我々は, ウエルドニッヒ・ホフマン病慢性経過型の障害経過についてこれまで研究を進めてきた. 今回は1992年以降の経過(健康, 運動障害, 就学状況等)を追跡した. 「対象」1965年1月~1997年6月に当部を初診したウエルドニッヒ・ホフマン病慢性経過型31例(男12例, 女19例, 年齢3~26歳, 平均フォローアップ期間17.8年). 「方法」患者の診察, 親との面接および診療記録によって, 調査時までの患者の健康, 「乳幼児発症近位性筋萎縮性疾患の運動能力レベル規定」(上田, 大川)を含む運動・知的発達, 身辺介助, 就学・就労等の経過を調査した. 「結果」1)「乳幼児期発症の...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1998, Vol.35 (11), p.802-802
Hauptverfasser: 木村伸也, 中村まゆみ, 大川弥生, 丸山香, 佐藤あずさ
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」我々は, ウエルドニッヒ・ホフマン病慢性経過型の障害経過についてこれまで研究を進めてきた. 今回は1992年以降の経過(健康, 運動障害, 就学状況等)を追跡した. 「対象」1965年1月~1997年6月に当部を初診したウエルドニッヒ・ホフマン病慢性経過型31例(男12例, 女19例, 年齢3~26歳, 平均フォローアップ期間17.8年). 「方法」患者の診察, 親との面接および診療記録によって, 調査時までの患者の健康, 「乳幼児発症近位性筋萎縮性疾患の運動能力レベル規定」(上田, 大川)を含む運動・知的発達, 身辺介助, 就学・就労等の経過を調査した. 「結果」1)「乳幼児期発症の近位型筋萎縮性疾患の運動能力レベル」規定(上田, 大川)の妥当性, 運動障害経過のパターン分類, 最高到達レベルの男女差等の結果に変更を加える必要は認めなかった. 2)普通高校に進学した5例中レベル4以下が3例を占めた. また高校卒業後も5例が大学や専門学校に進学していた. 3)このように日常生活の介助量が大きくても, 進学・就労等の教育・社会への参加が可能となった例が多くみられた理由として知的発達面の高さが与える影響が大きかった.
ISSN:0034-351X