大腿骨頸部骨折患者の術後獲得歩行能力における予後不良因子の検討
大腿骨頸部骨折の治療目的は歩行能力の再獲得である. 今回, 術後の歩行能力低下に関連する因子について検討した. 対象は1991年2月~1997年1月に手術を施行した92例(男18例, 女74例)である. 年齢は52~98歳, 平均77歳で, 骨折型は, 内側骨折37例, 外側骨折55例であった. 術後の追跡期間は平均41カ月で, 調査項目として, 年齢, 性別, 病名, 術式, 受傷から手術までの期間, 合併症の有無について, 受傷前の歩行能力を維持または改善しえたものを良好群, 受傷前の歩行能力に及ばなかったものを不良群とし, 2群間で統計学的に検討した. 結果, 不良因子としては年齢で高齢...
Gespeichert in:
Hauptverfasser: | , , , |
---|---|
Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 大腿骨頸部骨折の治療目的は歩行能力の再獲得である. 今回, 術後の歩行能力低下に関連する因子について検討した. 対象は1991年2月~1997年1月に手術を施行した92例(男18例, 女74例)である. 年齢は52~98歳, 平均77歳で, 骨折型は, 内側骨折37例, 外側骨折55例であった. 術後の追跡期間は平均41カ月で, 調査項目として, 年齢, 性別, 病名, 術式, 受傷から手術までの期間, 合併症の有無について, 受傷前の歩行能力を維持または改善しえたものを良好群, 受傷前の歩行能力に及ばなかったものを不良群とし, 2群間で統計学的に検討した. 結果, 不良因子としては年齢で高齢者ほど不良であり, 合併症では痴呆が考えられた. その他の項目については両群間に有意な差は見られなかった. また, 退院時の良好群は71%であったが, 調査時では61%に減少しており, 退院後の歩行能力を維持させるために家庭での運動療法の指導および定期的外来followが必要であると考えられた. |
---|---|
ISSN: | 0034-351X |