労災患者の社会復帰の現状からみた対応策
今回の発表では, 私たちが手術的に治療した腰痛患者の手術成績と社会復帰の現状について分析した結果を基に対応策を述べる. 対象は, 当院整形外科で過去10年間に手術を行った腰痛患者673例である. その内訳は, 平均年齢38歳の労災患者46例, 平均年齢39歳の労災以外の一般保険患者627例である. 一般患者では, 肉体労働者が242例, 事務職196例, 主婦, 退職者等の無職の者189例となっている. 原因疾患は, 労災患者では椎間板ヘルニアが, 他のグループに比較して有意に多く, 労災患者以外のグループでは, 無職の者に腰部脊柱管狭窄症がやや多い傾向がうかがわれる. 手術成績を無症状となっ...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1998-07, Vol.35 (7), p.467-468 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 今回の発表では, 私たちが手術的に治療した腰痛患者の手術成績と社会復帰の現状について分析した結果を基に対応策を述べる. 対象は, 当院整形外科で過去10年間に手術を行った腰痛患者673例である. その内訳は, 平均年齢38歳の労災患者46例, 平均年齢39歳の労災以外の一般保険患者627例である. 一般患者では, 肉体労働者が242例, 事務職196例, 主婦, 退職者等の無職の者189例となっている. 原因疾患は, 労災患者では椎間板ヘルニアが, 他のグループに比較して有意に多く, 労災患者以外のグループでは, 無職の者に腰部脊柱管狭窄症がやや多い傾向がうかがわれる. 手術成績を無症状となったものを優, 症状が時々出現する者を良, 症状が絶えずあるものを不可として判定すると, 労災患者の成績は一般患者のそれらに比較して統計学的に有意に悪く, 一般患者では各グループ間には差異はみられない. 労災患者における手術成績と会社規模との関係をみると, 大規模会社の従事者は小規模会社のそれと比較して明らかに良好である. 一方, 一般保険患者では, 手術成績と会社規模との関連性は統計学的には見られないが, 大規模会社の従事者の成績が小規模会社の従業員より良好である傾向がある. |
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ISSN: | 0034-351X |