頸髄症に対するリハビリテーション

頸髄症に対するリハビリテーションでは残存している機能を利用して, ADLの改善を図ることが期待される. 今回我々は, 上肢を中心とした機能障害とADL自立度の関係を検討したので報告する. 「対象及び方法」対象は当院でリハビリテーションを行った頸髄症10例(平均年齢61.8歳)である. 機能障害は移動能力, 上肢のリーチ機能, 手指の運動機能, 握力, 手掌の知覚を段階別に分類し, ADL評価はFIMを用いた. 「結果」移動能力は歩行可能7例, 車椅子使用者3例で, 上肢のリーチ機能, 手指運動機能は比較的良好な症例が多かった. ADLでは入浴に関する動作以外は自立または軽介助の症例が多かった....

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Hauptverfasser: 小野木啓子, 馬場尊, 小竹伴照, 川瀬恭, 梶原敏夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:頸髄症に対するリハビリテーションでは残存している機能を利用して, ADLの改善を図ることが期待される. 今回我々は, 上肢を中心とした機能障害とADL自立度の関係を検討したので報告する. 「対象及び方法」対象は当院でリハビリテーションを行った頸髄症10例(平均年齢61.8歳)である. 機能障害は移動能力, 上肢のリーチ機能, 手指の運動機能, 握力, 手掌の知覚を段階別に分類し, ADL評価はFIMを用いた. 「結果」移動能力は歩行可能7例, 車椅子使用者3例で, 上肢のリーチ機能, 手指運動機能は比較的良好な症例が多かった. ADLでは入浴に関する動作以外は自立または軽介助の症例が多かった. 「考察」頸髄症では不全麻痺が多く, 上肢機能は片側が実用肢レベルであればADLは自立可能であり, 両側とも機能が低下していても, 体幹の代償作用や自助具使用などで, 介助量を軽減させることが可能と考えられた.
ISSN:0034-351X