足関節運動評価器を用いた痙縮の評価
リハにおいて, 痙縮を評価・コントロールすることは重要である. これまで我々は, 開発した足関節運動評価器が痙縮の客観的・定量的評価に有用であると発表してきた. 今回はさらに症例を重ねてその信頼性を検討し, さらに痙縮治療の効果の判定を試みたので報告する. 「方法」足関節運動評価器は足関節を他動的に底背屈させる装置で, 底屈20°背屈20°の範囲を角速度60°/秒で円弧運動する. 運動時の足関節角度とフットプレートにかかる抵抗力(抗力)を計測した. 他に腓腹筋内側頭・前脛骨筋・大腿直筋の表面筋電図を記録した. 臨床的痙縮評価としてmodified Ashworth scale(MAS)・pen...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | リハにおいて, 痙縮を評価・コントロールすることは重要である. これまで我々は, 開発した足関節運動評価器が痙縮の客観的・定量的評価に有用であると発表してきた. 今回はさらに症例を重ねてその信頼性を検討し, さらに痙縮治療の効果の判定を試みたので報告する. 「方法」足関節運動評価器は足関節を他動的に底背屈させる装置で, 底屈20°背屈20°の範囲を角速度60°/秒で円弧運動する. 運動時の足関節角度とフットプレートにかかる抵抗力(抗力)を計測した. 他に腓腹筋内側頭・前脛骨筋・大腿直筋の表面筋電図を記録した. 臨床的痙縮評価としてmodified Ashworth scale(MAS)・pendulum testを用い, 抗力が痙縮の指標となることを検討した. 痙縮治療として, 持続伸張・抗痙縮薬の効果を検討した. 「結果」MASとの比較では痙縮のグレードが大きいものほど抗力は有意に大きくなった. Pendulum testとの対比では抗力とリラクゼーションインデックスはR=0.69で直線的な負の相関を認め, 痙縮の定量的評価に有用と考えられた. また, 痙縮の有無の基準は抗力では1.0kgが指標となると考えられた. 痙縮治療の効果は抗力を用いて評価した結果, 持続伸張も抗痙縮薬もそれぞれ抗力の変化上, 痙縮の改善が認められ, 臨床的所見とも一致した. 「まとめ」足関節運動評価器の抗力は痙縮の客観的評価に有用と考えられた. |
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ISSN: | 0034-351X |