Duchenne型筋ジストロフィーの呼吸機能と脊柱側管の関係

「目的」1. DMD患者の脊柱変形と呼吸機能の関連性を調査する. 2. 脊柱側彎に影響を与える因子を検討する. 「症例」対象は国立療養所八雲病院に入院したDMD患者36例である. 全例男性であり, 調査時年齢は25.3歳(18~42歳), 経過観察期間は14.8年(3~24年)であった. 「方法」脊柱変形は, 経時的にCobb法に準じ側彎度および後彎度を測定した. 呼吸機能は, 肺活量を経時的に測定し, その最高値をVC-plateauとした. 側彎の分類は, 小田らの分類を用いた. 解析は, 呼吸機能と側彎のタイプとの関連性およ多変量解析にて検討した. 「結果」脊柱側彎変形を認めた症例は,...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1997, Vol.34 (12), p.937-937
Hauptverfasser: 金谷耕平, 南良二, 石川悠加, 横串算敏, 成田寛志, 山下敏彦, 竹林庸雄, 金谷邦人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」1. DMD患者の脊柱変形と呼吸機能の関連性を調査する. 2. 脊柱側彎に影響を与える因子を検討する. 「症例」対象は国立療養所八雲病院に入院したDMD患者36例である. 全例男性であり, 調査時年齢は25.3歳(18~42歳), 経過観察期間は14.8年(3~24年)であった. 「方法」脊柱変形は, 経時的にCobb法に準じ側彎度および後彎度を測定した. 呼吸機能は, 肺活量を経時的に測定し, その最高値をVC-plateauとした. 側彎の分類は, 小田らの分類を用いた. 解析は, 呼吸機能と側彎のタイプとの関連性およ多変量解析にて検討した. 「結果」脊柱側彎変形を認めた症例は, 32例(89%)であった. また, type 1は6例(19%), type 2は19例(59%), type 3は7例(22%)であった. 14歳以前にVC-plateauに達した場合, その値が1,600ml以下の症例が有意に多く認められた(ρ<0.01). 多変量解析にて, 側彎変形進行の予測は75%の確率で可能であり, 歩行不能年齢に強い相関が見られた. 「考察」早期に呼吸機能が低下する群のほとんどが高度で進行性の側彎症であった. 変形に影響を与える因子として, 今後さらにパラメーターを増やして検討を行い, 側彎の進行を予測することができれば, 治療法を選択する手段の一つとして有用であると考えられた.
ISSN:0034-351X