前十字靱帯再建術における術後膝筋力評価

「目的」前十字靱帯(ACL)再建術後の膝筋力の回復についてスポーツ活動レベルとの関連性を検討したので報告する. 「方法」膝内側屈筋腱を用いてACL再建術を施行し, 術後2年の時点で追跡調査が可能であった95例(男性49例, 女性46例, 平均年齢26歳)を対象とした. これらの症例を受傷前, 追跡調査時におけるInternational Knee Documentation Committee(IKDC)フォームにしたがって活動レベル別にわけ, cybex6000を用いて等速性運動時における最大トルク(患健側比)を計測した. 「結果」全症例における角速度60度/秒における屈筋および伸筋の患健側...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1997, Vol.34 (12), p.919-919
Hauptverfasser: 塩崎嘉樹, 濱田雅之, 堀部秀二, 三岡智規, 史野根生, 土井照夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」前十字靱帯(ACL)再建術後の膝筋力の回復についてスポーツ活動レベルとの関連性を検討したので報告する. 「方法」膝内側屈筋腱を用いてACL再建術を施行し, 術後2年の時点で追跡調査が可能であった95例(男性49例, 女性46例, 平均年齢26歳)を対象とした. これらの症例を受傷前, 追跡調査時におけるInternational Knee Documentation Committee(IKDC)フォームにしたがって活動レベル別にわけ, cybex6000を用いて等速性運動時における最大トルク(患健側比)を計測した. 「結果」全症例における角速度60度/秒における屈筋および伸筋の患健側比はそれぞれ92.0%, 87.0%であった. 術後の活動レベルによる患健側比に差を認めなかった. また, 1)受傷前の活動レベルに復帰した群(以下復帰群), 2)受傷前の活動レベルより低下した群(以下低下群), 3)もともと日常生活レベルであった群(以下日常生活群)の3群に分類して比較すると復帰群と低下群では術後筋力に差はみられなかったが日常生活群は他の2群に比べて劣る傾向にあった. 「考察」術後の活動レベルは膝筋力の回復に影響をあたえると予想されるが, 我々の症例では各活動レベル間で患健側比に差はみられなかった. これは, 活動レベルが低下するにしたがって患側のみならず健側の筋力も低下するためと考えられた.
ISSN:0034-351X