アテトーゼ型脳性麻痺者におけるパソコンキーポード入力時の頸椎運動分析

「目的」アテトーゼ型脳性麻痺の頸部不随意運動と二次障害による頸椎症性変化はADL低下の大きな原因であるが, 近無就労やQOL向上を目指して本疾患患者にパソコンを導入するケースが増加している. 今回我々はアテトーゼ型CPのキーボード入力時における頸椎の動作分析を行い, 頸椎にかかる負荷と装具による軽減効果を検討した. 「対象および方法」頸部の不随意運動を伴うアテトーゼ型CP患者4名で, 平均年齢は36歳(30~45歳). 頸椎症性変化のため全例以前より何らかの頸椎装具を使用していた. 頸椎装具なしでのモニター注視時・パソコンのキーボード操作時および頸椎装具装着下でのキーボード操作時における頸椎の...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1997, Vol.34 (11), p.779-779
Hauptverfasser: 小川鉄男, 野尻淳, 古山誠也, 池田威, 万歳登茂子, 佐中孝二, 鈴木祥江
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:「目的」アテトーゼ型脳性麻痺の頸部不随意運動と二次障害による頸椎症性変化はADL低下の大きな原因であるが, 近無就労やQOL向上を目指して本疾患患者にパソコンを導入するケースが増加している. 今回我々はアテトーゼ型CPのキーボード入力時における頸椎の動作分析を行い, 頸椎にかかる負荷と装具による軽減効果を検討した. 「対象および方法」頸部の不随意運動を伴うアテトーゼ型CP患者4名で, 平均年齢は36歳(30~45歳). 頸椎症性変化のため全例以前より何らかの頸椎装具を使用していた. 頸椎装具なしでのモニター注視時・パソコンのキーボード操作時および頸椎装具装着下でのキーボード操作時における頸椎の運動の評価をロジン社製VRセンサーシステムにより行った(1例は足趾で入力). 今回計測時に使用した頸椎装具は昨年の本学会にて我々が紹介した立体編み地による軟性装具FTCOである. 「結果」注視時での角速度の最大値は4例の平均で前屈31.1度/秒, 後屈16.2度/秒, 側屈19.1度/秒, 回旋25.2度/秒と大きな動きは認めなかった. キーボード操作時はおのおの101.6度/秒, 91.0度/秒, 110.4度/秒, 149.8度/秒と不随意運動の増大を認めた. 可動域変化に対してはFTCO装着下では4例中3例で前後屈・側屈運動の抑制効果が認められたが, 回旋運動には変化を認めなかった.
ISSN:0034-351X