高齢者の身体能力と身体組成による日常生活自立度モニタリングシステムの開発と研究
高齢者の日常生活自立度は, 身体能力と身体組成から日常生活自立度因子を統合した客観的指標で検討すべきである. 【対象と方法】障害高齢者と対照の健常高齢者(669名, 女性, 平均58.9歳)を判定した. 日常生活自立度は, 厚生省の障害老人と痴呆性老人の判定基準で判定した. 身体能力は, 下肢外転筋力を下肢外転筋力計(Digital Gage, GT-30)で仰臥位の等尺性最大外転筋力を測定した. 立位足底部の圧力点の移動を, 重心動揺解析システム(G5500)を使用し, 開眼両足立位と片足立位で重心動揺速度(mm/sec)と面積(平方ミリメートル)を検討した. 身体組成として, 超音波骨量測...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 高齢者の日常生活自立度は, 身体能力と身体組成から日常生活自立度因子を統合した客観的指標で検討すべきである. 【対象と方法】障害高齢者と対照の健常高齢者(669名, 女性, 平均58.9歳)を判定した. 日常生活自立度は, 厚生省の障害老人と痴呆性老人の判定基準で判定した. 身体能力は, 下肢外転筋力を下肢外転筋力計(Digital Gage, GT-30)で仰臥位の等尺性最大外転筋力を測定した. 立位足底部の圧力点の移動を, 重心動揺解析システム(G5500)を使用し, 開眼両足立位と片足立位で重心動揺速度(mm/sec)と面積(平方ミリメートル)を検討した. 身体組成として, 超音波骨量測定装置(Achilles)により健常高齢女性の踵骨stiffnessと, DXA装置(QDR1000/W)にて70歳以上の障害高齢女性95名の大腿骨頸部, 転子部の骨量測定をした. 【結果と考察】障害高齢者は日常生活自立度の低下で, 下肢の外転筋力の低下を認め, B-1よりB-2で有意な低下を認め, C-2の段階でさらに筋力低下と左右差の有意な拡大を認めた. 健常高齢女性は加齢とともに, 下肢外転筋力(R^2 =0.179)は若干減少, 片脚動揺面積(R^2 =0.144), 速度(R^2 =0.067)は増加し, 踵骨stiffnessは漸減し個人格差が拡大した. 障害高齢者は骨密度変化量は日常生活自立度が最大に影響していた. 身体能力の低下しやすい高齢者は, 包括的に判定できる日常生活自立度評価システムの確立が必要である. |
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ISSN: | 0034-351X |