二次元歩行解析による, Hemicallotasis(片側仮骨延長法)を用いた高位脛骨骨切り術の治療効果の検討

【目的】変形性膝関節症などの内反膝に対する手術治療として, 高位脛骨骨切り術(以下, HTO)が有用であることは周知の事実である. 当科でも, 片側仮骨延長法を用いたHTOを行い良好な成績を収めている. 今回われわれは二次元歩行解析を用い, 変形性膝関節症に対するHTOの治療効果を検討したので報告する. 【対象および方法】対象は平成3年4月~平成7年11月に当科にてHTOを行った症例18例31膝のうち, 術前術後の二次元歩行解析を行いえた9例14膝である. 症例の内訳は, 片側例4例4膝, 両側例5例10膝である. 歩行解析にはエムテック社製二次元動態計測装置を用いた. 方法は被験者の膝関節に...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1996, Vol.33 (12), p.952-953
Hauptverfasser: 岡史朗, 大澤傑, 福田和也, 渡辺昭彦, 廣辻雅喜, 前田仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】変形性膝関節症などの内反膝に対する手術治療として, 高位脛骨骨切り術(以下, HTO)が有用であることは周知の事実である. 当科でも, 片側仮骨延長法を用いたHTOを行い良好な成績を収めている. 今回われわれは二次元歩行解析を用い, 変形性膝関節症に対するHTOの治療効果を検討したので報告する. 【対象および方法】対象は平成3年4月~平成7年11月に当科にてHTOを行った症例18例31膝のうち, 術前術後の二次元歩行解析を行いえた9例14膝である. 症例の内訳は, 片側例4例4膝, 両側例5例10膝である. 歩行解析にはエムテック社製二次元動態計測装置を用いた. 方法は被験者の膝関節にカラー反射マーカーを貼付し, ビデオカメラの正面に立たせ足踏みをさせる. この装置では反射マーカーの動きのみが認識され, 装置に接続されたパソコンによりビデオフレームレートでの各反射マーカーの動きが計測, 解析される. 今回は, 歩行立脚時の膝関節の外側への動揺性(Lateral Thrust;以下, LT)について, 先の変形性膝関節症患者の術前術後を比較した. また比較対象として健常者8例16膝についても調べた. 【結果】変形性膝関節症患者のLTは, HTO術前平均26.0 mmであり, 健常者平均13.0 mmと比べて有意に大きかった. またHTO術後平均19.7 mmと術前術後で有意差を認めた. すなわち変形性膝関節症患者のLTは健常者より大きく, HTOにより減少することがわかった.
ISSN:0034-351X