老健入所者のDEXAによる橈骨骨密度の測定
大腿骨頸部骨折では骨塩量の減少が重要な危険因子となることが知られている. 今回, 老健入所者のDEXAによる(DCS 600)橈骨遠位1/3の骨密度を測定し, 高齢者の大腿骨頸部骨折患者の骨密度, 受傷機転について検討した. 【対象】老健施設入所者71名(男18名, 女53名), 年齢は68~99歳で平均84歳, このうち大腿骨頸部骨折患者は24名(男3名, 女21名)で受傷後6カ月~20年, 平均経過年数は3年9カ月であった. 非骨折は大腿骨頸部骨折と椎体圧迫骨折の既往歴のない44名(男14名, 女30名)とした. 【結果】1)Z値の全平均値は-0.23±1.35, 男性の平均値は0.29±...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1996, Vol.33 (11), p.790-791 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 大腿骨頸部骨折では骨塩量の減少が重要な危険因子となることが知られている. 今回, 老健入所者のDEXAによる(DCS 600)橈骨遠位1/3の骨密度を測定し, 高齢者の大腿骨頸部骨折患者の骨密度, 受傷機転について検討した. 【対象】老健施設入所者71名(男18名, 女53名), 年齢は68~99歳で平均84歳, このうち大腿骨頸部骨折患者は24名(男3名, 女21名)で受傷後6カ月~20年, 平均経過年数は3年9カ月であった. 非骨折は大腿骨頸部骨折と椎体圧迫骨折の既往歴のない44名(男14名, 女30名)とした. 【結果】1)Z値の全平均値は-0.23±1.35, 男性の平均値は0.29±1.28, 女性は-0.41±1.34で男女間に有意の差が認められた. 2)年齢別にBMDにみると, 高年齢になるにしたがって軽度低下しているが, 有意差はなかった. また寝たきり度においてもZ値に差異はなかった. 3)大腿骨頸部骨折と非骨折でZ値を比較すると, 骨折群-0.53±1.45, 非骨折群-0.12±1.30で骨折群は低値を示したが, 有意差はなかった. 男女別に骨折群, 非骨折群を比較しても, 男女ともに骨折群は非骨折群より低値を示したが, 有意差はなかった. 4)骨折の受傷機転は24名中19名は転倒で, 2名は転倒によって2回骨折し, 1名は転倒で3回骨折した. その他交通事故1名, 外傷なし2名, 不明が2名だった. これらのことから, 大腿骨頸部骨折の予防には転倒を防止することが大切である. |
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ISSN: | 0034-351X |