片麻痺患者の筋持久力について
リハビリテーション(以下, リハ)や社会生活の上で障害者の体力の重要性が強調されている. 体力(または動作能力)を規定するものには全身持久力のみならず, 種々の体力要素が考えられる. それらの関係を明らかにするため, その鍵となると思われる「筋持久力(以下, E=endurance)」の測定方法を検討した. 方法の妥当性の検討のため, 対象は健常成人19名(男17, 女2), 年齢40.9±9.3歳, 右利き18, 左利き1である. 測定方法は, 被験者を下肢が床に着かない高さの台に座らせ, 静的Eとして, 膝の完全伸展位が維持できる時間を, 動的Eは, 膝の完全伸展と脱力による屈曲をなるべく...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1995, Vol.32 (11), p.720-720 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | リハビリテーション(以下, リハ)や社会生活の上で障害者の体力の重要性が強調されている. 体力(または動作能力)を規定するものには全身持久力のみならず, 種々の体力要素が考えられる. それらの関係を明らかにするため, その鍵となると思われる「筋持久力(以下, E=endurance)」の測定方法を検討した. 方法の妥当性の検討のため, 対象は健常成人19名(男17, 女2), 年齢40.9±9.3歳, 右利き18, 左利き1である. 測定方法は, 被験者を下肢が床に着かない高さの台に座らせ, 静的Eとして, 膝の完全伸展位が維持できる時間を, 動的Eは, 膝の完全伸展と脱力による屈曲をなるべく速く繰り返しその遂行回数と時間, 最初30秒間の回数をとった. どちらも下腿部に体重の8%の重錘を負荷した. 動的Eの結果から, 筋パワー, 遂行スピードを算出した. その結果, すべて測定は可能であり, 再現性も良好であった. 動的Eは, 右393±266回・5分21秒±3分38秒, 左323±228回・4分29秒±3分17秒で, 握力とともに右が優れていた. 静的Eは, 右64±41秒, 左56±22秒で, その他の項目とともに左右差はなかった. 項目別の関係では, 握力と筋パワー, 年齢と遂行回数, 時間が相関した. 静的Eと動的Eの関連は明らかではなかった. 年代別にみると, 静的E, 筋パワーに差はないが, 遂行回数, 時間は若年ほど多かった. 以上から, 本法はEの測定法として妥当と考えられるが, 片麻痺者への応用にはなお検討が必要である. |
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ISSN: | 0034-351X |