ホルター心電図を用いた脳卒中患者の運動療法処方選択の試み
【はじめに】運動療法において健常者に比し等尺性運動要素の強い脳卒中患者は, 心室圧受容体反射・動脈圧受容体反射などに関与する自律神経機能低下による迷走神経興奮を増大させ, 徐脈・血圧変動を招きやすい. 当院ではリハビリテーション訓練における心血管系への過剰圧負荷を避ける目的でホルター心電図によるR-R間隔(RRI)をもとに, Delta interval duration, Amplitude spectral stackなどを用いて, 運動療法処方変更を行っている. 【方法】ホルター心電図による, 運動療法前後30分ずつと運動療法中のRRIをヒューレットパッカード社のDelta interv...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1994, Vol.31 (11), p.863-863 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】運動療法において健常者に比し等尺性運動要素の強い脳卒中患者は, 心室圧受容体反射・動脈圧受容体反射などに関与する自律神経機能低下による迷走神経興奮を増大させ, 徐脈・血圧変動を招きやすい. 当院ではリハビリテーション訓練における心血管系への過剰圧負荷を避ける目的でホルター心電図によるR-R間隔(RRI)をもとに, Delta interval duration, Amplitude spectral stackなどを用いて, 運動療法処方変更を行っている. 【方法】ホルター心電図による, 運動療法前後30分ずつと運動療法中のRRIをヒューレットパッカード社のDelta interval durationおよびマルケット社のAmplitude spectral stack(2分間隔)で観察した. 後者ではlow frequency (0.04~0.09 Hz), mid frequency (0.09~0.15 Hz), high frequency (0.15~0.40 Hz)での周波数判定を用いた. 【結論】Delta interval durationでは急激なRRIの増加をみる場合には, (1)ウォーミングアップ時間の延長, (2)圧負荷軽減(床からの立ち上がりを椅子からの立ち上がりへと変更するなど), (3)意気込め運動の中止, などを指示している. Amplitude spectral stackからは副交感神経・交感神経活動日内リズムから, 最適な訓練時刻の指示を, 運動後のhigh frequency成分の回復・mid frequency成分の運動中の増加などから運動内容の変更を考えている. |
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ISSN: | 0034-351X |