脳卒中症例における尿流動態検査の意義について
脳卒中症例54例(梗塞22, 出血16, 動脈瘤8, その他8. 男43, 女11. 44~83歳. 発症後12日~17年, 中央値2カ月)に76回の尿流動態検査を行った. 8Fr double lumen catheterを経尿道的に膀胱内に留置し造影剤入りの生食を注入し, 膀胱内圧測定と排尿時膀胱尿道撮影を行い排尿パターンを分類した. 膀胱機能はVC (voluntary contraction), OH (overactive hold), ONH (overactive not hold無抑制収縮に対して尿保持不可能), U (underactive)の4型に, 括約筋機能はN (no...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 脳卒中症例54例(梗塞22, 出血16, 動脈瘤8, その他8. 男43, 女11. 44~83歳. 発症後12日~17年, 中央値2カ月)に76回の尿流動態検査を行った. 8Fr double lumen catheterを経尿道的に膀胱内に留置し造影剤入りの生食を注入し, 膀胱内圧測定と排尿時膀胱尿道撮影を行い排尿パターンを分類した. 膀胱機能はVC (voluntary contraction), OH (overactive hold), ONH (overactive not hold無抑制収縮に対して尿保持不可能), U (underactive)の4型に, 括約筋機能はN (normal), BNN (bladder neck narrow), DSD (detrudor sphincter dyssynnergia), 中断(排尿開始時には内外括約筋の開大良好であるが, 途中で開大不良となると同時に排尿筋圧が低下し50 ml以上の残尿を発生), 不全(無抑制弛緩), BPH(前立腺肥大症)の6型に分類した. 各パターンの頻度と()に日常排尿と検査結果の不一致例を示す. VC-N4, VC-中断10(4), VC-DSD4 (4). OH-N2, OH-中断4, OH-BNN 5, OH-DSD 1. ONH-中断12(1), ONH-BNN6(1), ONH-不全7. U12(1). BPHは7. 76回の検査中11回(14%)に日常の排尿との不一致がみられ, 特に正常型膀胱ではカテーテルや検査環境に影響されやすい傾向にあった. 中断パターンを示す症例が多くみられ, 脳卒中における残尿発生のメカニズムの一つである可能性が示唆された. DSDは1例にみられたのみであり, BPH症例には手術や薬物治療が行われ, 結果は良好であった. |
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ISSN: | 0034-351X |