腰痛のグラフによる評価

【目的】自覚的な症状を, より正確に評価するために, グラフによる評価(VAS)を用い日整会による腰痛治療判定基準(JOA)と比較した. 【方法】平成3年8月~4年12月の1年5カ月に腰痛性疾患により当院に入院した患者で, 他の脊椎疾患の合併がなく, 保存的に治療した腰部椎間板症19名, 腰部板間板ヘルニア19名. 男性20名, 女性18名. 年齢14~71歳(平均41.1歳)経過観察期間は4~12週を対象とした. 調査方法はアンケート方式で腰痛, 下肢痛, 下肢しびれ, 下肢の脱力感の4項目について, 横1本の線に0.5と1の目盛りをつけたVASに, 患者自身で記入させた. 症状の程度に関し...

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Hauptverfasser: 絹原寛士, 園田英器, 田中智香, 友田邦彦, 川口英治, 山城健一, 坂本公宣
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】自覚的な症状を, より正確に評価するために, グラフによる評価(VAS)を用い日整会による腰痛治療判定基準(JOA)と比較した. 【方法】平成3年8月~4年12月の1年5カ月に腰痛性疾患により当院に入院した患者で, 他の脊椎疾患の合併がなく, 保存的に治療した腰部椎間板症19名, 腰部板間板ヘルニア19名. 男性20名, 女性18名. 年齢14~71歳(平均41.1歳)経過観察期間は4~12週を対象とした. 調査方法はアンケート方式で腰痛, 下肢痛, 下肢しびれ, 下肢の脱力感の4項目について, 横1本の線に0.5と1の目盛りをつけたVASに, 患者自身で記入させた. 症状の程度に関しては, 一番左の点が症状なし. 右の点は, 麻薬を必要とするほどの症状とした. 【結果】腰部椎間板症では, 腰痛のみ徐々に点数が減少していった, 腰部椎間板ヘルニアでは, 腰痛, 下肢痛, しびれ, 脱力すべて徐々に点数が減少した. JOAとVASの自覚症状の相関はADLの相関より低かった. ADLを指標とした相関はVASの方が高かった. 【結論】自覚症状を評価する時, VASは有用であると思われた. VASは患者の経時的な症状の変化, および現在の主たる愁訴の内容と程度を的確に捉えるのにより適していた.
ISSN:0034-351X