新生児救命センター(NICU)に長期入院した重症心身障害児の在宅リハ移行への援助について

NICUに長期入院していた重症心身障害者が, 在宅リハビリテーションヘ移行する時の問題点について考察した. 症例は1983年より当センターに入院した34名(男17/女17)で今年5月の時点で, (1)長期入院, (2)在宅-短期入院, (3)死亡, の3群に分け, 障害の程度, 呼吸, 栄養管理について比較検討した. 長期入院群は8名(3/5)で, 皆大島の分類で寝たきりでIQ 20以下の最重度の重症心身障害児で, NICU入院中人工呼吸器を必要とし, 現在も気道確保が必要で, 人工呼吸器使用は3名あった. 死亡群は11名(9/2)で, 死亡までに外泊か在宅を経験したのは6名, 自宅での突然死...

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Hauptverfasser: 笛木昇, 山田和孝, 神保真理子
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:NICUに長期入院していた重症心身障害者が, 在宅リハビリテーションヘ移行する時の問題点について考察した. 症例は1983年より当センターに入院した34名(男17/女17)で今年5月の時点で, (1)長期入院, (2)在宅-短期入院, (3)死亡, の3群に分け, 障害の程度, 呼吸, 栄養管理について比較検討した. 長期入院群は8名(3/5)で, 皆大島の分類で寝たきりでIQ 20以下の最重度の重症心身障害児で, NICU入院中人工呼吸器を必要とし, 現在も気道確保が必要で, 人工呼吸器使用は3名あった. 死亡群は11名(9/2)で, 死亡までに外泊か在宅を経験したのは6名, 自宅での突然死が5名, 入院中肺炎での死亡が5名, 1名はカニューレ事故抜去で窒息死した. 在宅群は15名(5/10)でNICU入院中人工呼吸器使用は9名, 現在気道確保が必要なのは3名で, 経口摂取可能は6名, 完全経管栄養は6名だった. NICUから直接入院した23名(13/10)で, 長期入院中は7名(3/4), NICU入院期間は平均21カ月, 当センター入院期間は平均45.7カ月だった. 在宅群は6名(2/4), 年齢は平均75カ月となっており, NICUおよび当センター入院期間は平均7.3カ月と23.2カ月だった. 死亡群は10名(8/2)でNICU入院期間11.8カ月, 死亡時年齢は29.3カ月だった. NICU退院後一時在宅を経験して, 当センターに入院した11名(4/7)のうち9名は在宅群だった. 障害発生早期から, 家族, NICU, 療育機関, 地域福祉行政の連携が必要と思われた.
ISSN:0034-351X