進行性神経疾患

慢性進行性神経疾患患者では, 程度の差はあるが, なんらかの機能障害をもっている. その病因の解明と治療への努力がなされているが, 現時点では器質的病変の治癒は期待できない. むしろ時間経過とともに病変は進行し, 機能障害・能力低下が進行していく. このような慢性進行性疾患へのリハビリテーション(以下, リハと略す)的アプローチは, 病理学的な状態(pathological condition)の改善・修復に向けられるのではなく, 心身機能の改善や環境調整を通して, 患者の最大限の自立度(maximum independence)を維持することに向けられている. また, その疾患の機能的状態の...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1993, Vol.30 (9), p.619-622
1. Verfasser: 藤田正明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:慢性進行性神経疾患患者では, 程度の差はあるが, なんらかの機能障害をもっている. その病因の解明と治療への努力がなされているが, 現時点では器質的病変の治癒は期待できない. むしろ時間経過とともに病変は進行し, 機能障害・能力低下が進行していく. このような慢性進行性疾患へのリハビリテーション(以下, リハと略す)的アプローチは, 病理学的な状態(pathological condition)の改善・修復に向けられるのではなく, 心身機能の改善や環境調整を通して, 患者の最大限の自立度(maximum independence)を維持することに向けられている. また, その疾患の機能的状態の自然経過を把握することにより, 能力低下の進行を遅延させる努力, すなわち予防が大切である.
ISSN:0034-351X