寝たきり全介護者の自宅退院率の変化について

【目的】(1)寝たきり全介護者の自宅退院率は経年変化の検討, (2)自宅退院に及ぼす要因の検討. 【対象】1981~1991年までの10年間に当院リハ病棟を退院した寝たきり患者(起座不可)128名. 【調査項目】退院先, 1カ月後・6カ月後の療養場所, 退院前1カ月の感染症の有無, 退院時機能(経管栄養・気管切開・失禁・寝返りの可不可・夜間せん妄), 主介護者の有無, 平均在院日数等. 【結果】10年間の寝たきり重介護者は男性48名, 女性80例の128名であった. 自宅退院群は65名50.8%, 病院施設群は63名49.2%. 自宅退院率は, 59.2%, 55.6%, 45.5%, 46....

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1992, Vol.29 (12), p.1131-1132
Hauptverfasser: 三宅徹也, 角田洋一, 池田信明, 大井通正
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】(1)寝たきり全介護者の自宅退院率は経年変化の検討, (2)自宅退院に及ぼす要因の検討. 【対象】1981~1991年までの10年間に当院リハ病棟を退院した寝たきり患者(起座不可)128名. 【調査項目】退院先, 1カ月後・6カ月後の療養場所, 退院前1カ月の感染症の有無, 退院時機能(経管栄養・気管切開・失禁・寝返りの可不可・夜間せん妄), 主介護者の有無, 平均在院日数等. 【結果】10年間の寝たきり重介護者は男性48名, 女性80例の128名であった. 自宅退院群は65名50.8%, 病院施設群は63名49.2%. 自宅退院率は, 59.2%, 55.6%, 45.5%, 46.4%, 45.8%と10年間で約15%低下していた. 年齢, 感染症の有無, 退院時機能は自宅退院率に影響していなかった. 有介護者は10年間で59.3%から50.0%と減少しており, また自宅退院群に有意に多く, 介護者の有無が自宅退院を決定する要因として考えられた. また, 自宅退院群・病院施設群とも平均在院日数は約5カ月と長期間の入院を要した. 【結論】約50%が自宅退院しており, 10年間では自宅退院率の低下がみられた. 自宅退院率に影響する要因として, 介護者の有無が考えられた. 寝たきり重介護者の入院期間は約5カ月と長期の入院を要していた. <質疑応答> 伊藤秀樹(富山赤十字病院):入院早期からの退院計画と家族を含む退院指導を実施することにより, 家庭復帰例の増加と入院期間の短縮がはかられるのではないかと思いますが, いかがでしょうか.
ISSN:0034-351X