G-2装具, Lennox-Hill装具, CTI装具の制動効果について

われわれはLennox-Hill装具, G-2装具, CTI装具を用いているが, 今回3種類の装具の制動効果に検討を加えたので報告する. 対象は陳旧性のACL損傷でN-testが陽性となる34例34膝で, 全例に全身麻酔下にKT-1000による前方引き出しの計測とN-testを施行した. 結果は, (1) G-2装具16膝の15ポンド引き出しで患側9.17 mm, 健側4.84 mm, 装具使用5.54 mmであり, 20ポンド引き出しで患側11.37 mm, 健側5.85 mm, 装具使用7.37 mmであった. (2) L-H装具11膝の15ポンド引き出しで患側11.71 mm, 健側5....

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Hauptverfasser: 一戸貞文, 宗像孝佳, 鹿内正憲, 本田恵, 阿部正隆, 菊池達也
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:われわれはLennox-Hill装具, G-2装具, CTI装具を用いているが, 今回3種類の装具の制動効果に検討を加えたので報告する. 対象は陳旧性のACL損傷でN-testが陽性となる34例34膝で, 全例に全身麻酔下にKT-1000による前方引き出しの計測とN-testを施行した. 結果は, (1) G-2装具16膝の15ポンド引き出しで患側9.17 mm, 健側4.84 mm, 装具使用5.54 mmであり, 20ポンド引き出しで患側11.37 mm, 健側5.85 mm, 装具使用7.37 mmであった. (2) L-H装具11膝の15ポンド引き出しで患側11.71 mm, 健側5.38 mm, 装具使用5.93 mmであり, 20ポンド引き出しで患側13.68 mm, 健側7.28 mm, 装具使用7.43 mmであった. (3) CTI装具6膝の15ポンド引き出しで患側11.71 mm, 健側6.32 mm, 装具使用9.43 mmであり, 20ポンド引き出しで患側13.66 mm, 健側7.62 mm, 装具使用11.36 mmであった. (4) 3群の間で装具着用時のデータは5%の危険率で, G-2装具, L-H装具がCTI装具より優れていた. (5)麻酔下のN-testの陽性率はG-2装具群16膝で31.3%, CTI装具群7膝で42.9%, L-H装具群11膝で54.5%であり, 動的にも3種の装具はある程度の制動効果を認めた. 装具の種類により, 制動効果に差が認められたが, 装着感やスポーツの種目による適不適も含めた装具の限界を考えて治療に装具を用いるべきと思われた. <質疑応答> 佐鹿博信(座長):ACL損傷の装具療法として, それらの装具(G-2, L-H, CTI)を処方する際の適応基準はありますか(たとえばACLの重症度等). 一戸貞文:不安定性が認められ症状がある場合, すぐ処方している. 多くは手術を施行し, 術後も数カ月使用しています.
ISSN:0034-351X