在宅高齢者の日常生活とその障害
保健・医療・福祉の一体化とその拠点整備(「福祉の森」計画)に取り組む茨城県古河市(人口約5万8千人)において, 基礎調査の一環として, 在宅高齢者の日常生活とその障害に関わる実態調査を実施した. 【対象と方法】65歳以上の古河市住民1, 000人を無作為に抽出し, 平成3年11~12月の期間に, 同市と著者らの協力のもとで, 郵送によるアンケート調査として実施した. 調査内容は, 傷病や心身の機能障害の有無, (身体的)ADL, 手段的ADLおよび老研式活動能力指標, 日中の臥床時間, 医療機関の受診状況, 福祉サービスの利用状況などで, 有効回答を得た746人について検討した. 【結果と考察...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1992, Vol.29 (11), p.994-994 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 保健・医療・福祉の一体化とその拠点整備(「福祉の森」計画)に取り組む茨城県古河市(人口約5万8千人)において, 基礎調査の一環として, 在宅高齢者の日常生活とその障害に関わる実態調査を実施した. 【対象と方法】65歳以上の古河市住民1, 000人を無作為に抽出し, 平成3年11~12月の期間に, 同市と著者らの協力のもとで, 郵送によるアンケート調査として実施した. 調査内容は, 傷病や心身の機能障害の有無, (身体的)ADL, 手段的ADLおよび老研式活動能力指標, 日中の臥床時間, 医療機関の受診状況, 福祉サービスの利用状況などで, 有効回答を得た746人について検討した. 【結果と考察】全体の7.2%でADLに自立していない項目があり, 4.2%が日中半日以上臥床していた. ADL要介助または半日以上の臥床例は全体で12.2%となり, このうち脳卒中の既往が26.4%, 知的精神機能障害の疑いが27.5%, 手足の不自由が42.9%にみられた. これらの例において, なんらかの福祉サービスを利用していたのは10%以下であった. ADL自立例のうち, 手段的ADLが自立し, 老研式活動能力指標が満点であったのは40%で, 高齢になるほどその比率は低下し, 全体として女性の方が能力低下例の比率が高かった. 障害への対策は, 保健・医療(特にリハビリテーション医療). 福祉の各領域に関わる課題であり, 多くのニーズが潜在していると考えられる. <質疑応答> 古市照人(獨協医大):(1)実態調査で公立の身障者住宅で生活されている方は何人くらいいたでしょうか. (2)調査地域には公立の身障者住宅はありますか. ないとしたらその理由はなんですか. 障害者からのニーズがないためではないでしょうか. 江口清:公営住宅(身障者用含めて)に居住しているか否かについては, 調査に含めませんでした. 実現の時期については明言できませんが, 市の事業計画にケア付住宅の建設も含まれています. 現在そのような住宅がない事情は, 行政上の問題と思っておりますが, 具体的なことはわかりません. |
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ISSN: | 0034-351X |