大腿骨頸部外側骨折に対するCompression hip screw法による治療成績とその術後リハビリテーション

昭和63年より平成元年10月までに当院においてCompression hip screw法にて加療した大腿骨頸部外側骨折83例につき, 検討した. 症例は男性19例, 女性64例で, 平均年齢は79歳であった. Evansの分類で安定型42例, 不安定型41例であった. 全身麻酔または腰椎麻酔にて安全に手術を行い得た. 手術時間は平均73分, 出血量は平均161 ml, 荷重開始は平均術後23日であった. 特に不安定型の骨折では, 荷重後に中枢骨片の過剰なslidingがみられる場合もあったが, Flanged compression hip screwを用いた症例では少なかった. 術後リハビ...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1990, Vol.27 (7), p.763-764
Hauptverfasser: 竹市冬彦, 宮下徳雄, 佐竹利通, 中野幸雄, 杉村育生, 松井宣夫, 竹市弥生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:昭和63年より平成元年10月までに当院においてCompression hip screw法にて加療した大腿骨頸部外側骨折83例につき, 検討した. 症例は男性19例, 女性64例で, 平均年齢は79歳であった. Evansの分類で安定型42例, 不安定型41例であった. 全身麻酔または腰椎麻酔にて安全に手術を行い得た. 手術時間は平均73分, 出血量は平均161 ml, 荷重開始は平均術後23日であった. 特に不安定型の骨折では, 荷重後に中枢骨片の過剰なslidingがみられる場合もあったが, Flanged compression hip screwを用いた症例では少なかった. 術後リハビリテーションに関して, 当科では, 術中所見により症例を大きく安定型と不安定型に分け, それぞれに対しスケジュール表を作成している. FCHSにより強固な固定性が得られるため, 術後より早期から荷重可能となり, 特に老人の場合は早期離床および合併症の予防に有用であった. 歩行能力を中心にADLを検討した場合, 約90%の症例がほぼ術前の歩行能力を回復している. また, 術後の疼痛の残存も少なく, 患者の満足度も高かった.
ISSN:0034-351X