3. 脳血管障害による片麻痺の下肢変形に対する手術的治療の検討

脳血管障害(CVA)による片麻痺の下肢変形に対する手術治療成績を検討した. 対象は1982年7月より1989年1月までに手術を受けたCVA患者158例177件. 男107例(58±11歳, MD±SD, 21-80歳)121件, 女51例(54±15歳, MD±SD, 24-84歳)56件. 発症より手術までの期間は, 最短は4ヵ月, 最長は26年で, 半年から1年が最も多く男44件女10件, 1年から1年半が男20件女13件, 1年半から2年が男19件女13件であった. 他の施設を退院後, 実際には在宅では車椅子や装具がADLの維持向上に役立たず, 内反尖足矯正手術を施行した例が, 2年から...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1989, Vol.26 (6), p.437-437
Hauptverfasser: 佐々木健, 片桐博子, 上原朗, 園田昌毅, 土田豊実, 野平勲一, 村田忠雄, 山中力
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳血管障害(CVA)による片麻痺の下肢変形に対する手術治療成績を検討した. 対象は1982年7月より1989年1月までに手術を受けたCVA患者158例177件. 男107例(58±11歳, MD±SD, 21-80歳)121件, 女51例(54±15歳, MD±SD, 24-84歳)56件. 発症より手術までの期間は, 最短は4ヵ月, 最長は26年で, 半年から1年が最も多く男44件女10件, 1年から1年半が男20件女13件, 1年半から2年が男19件女13件であった. 他の施設を退院後, 実際には在宅では車椅子や装具がADLの維持向上に役立たず, 内反尖足矯正手術を施行した例が, 2年から6年の男34件女16件のなかで目だった. 下肢装具で歩行可だったものは全例裸足歩行可に, また車椅子介助生活だったものはつかまりだち可, あるいは移乗動作自立となり介助量の減少が得られ, 更に裸足杖歩行可となる例が約5割みられた. 発症後12, 14, 15, 26年後の例は全て特別養護老人ホームの例で, 車椅子ADL一部介助レベルから杖歩行ADL自立レベルとなった. 手術は1985年6月以後はtendo calcaneus延長術+tibiaris posterior移行術とFl.hallucis & digitorum longus切離術との組み合わせ手術が主であった. 術後理学療法を行い平均約2ヵ月半で退院した. 平均手術時間は約1時間であった. 以上よりCVA患者の下肢変形に対して手術的治療を取り入れることにより更に効率のよいリハビリテーションを行うことが可能となると思われた. 質問 東京医歯大 山本晴康:術後のAKギプスはBKギプスで良いのではないか.
ISSN:0034-351X