11. 脳卒中後片麻痺の合併症に関する研究(4):廃用性筋萎縮-特に筋持久力低下と経時的変化について
【目的】我々は先に脳卒中後片麻痺患者の筋菱縮および「非麻痺例」の筋力低下について報告した. 今回は新たに筋持久力を加えて検討し, 更に経時的変化と, そのリハ・プログラムによる差についても検討した. 【対象と方法】種々の障害度の脳卒中後片麻痺患者(対象となる条件はこれまでと同じ)に対してサイベックスIIにより, 非麻痺例の膝屈曲・伸展, 足背屈・底屈について, それぞれ等尺収縮および等運動性収縮(5RPM)時の筋力を測定(N-132), 更に筋持久力低下の指標として等運動性収縮を連続20回繰り返し, その第3, 4, 5回と最後の3回の最大ピークトルク値の比をみた(N-78). また, 大腿中...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1989, Vol.26 (4), p.223-223 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】我々は先に脳卒中後片麻痺患者の筋菱縮および「非麻痺例」の筋力低下について報告した. 今回は新たに筋持久力を加えて検討し, 更に経時的変化と, そのリハ・プログラムによる差についても検討した. 【対象と方法】種々の障害度の脳卒中後片麻痺患者(対象となる条件はこれまでと同じ)に対してサイベックスIIにより, 非麻痺例の膝屈曲・伸展, 足背屈・底屈について, それぞれ等尺収縮および等運動性収縮(5RPM)時の筋力を測定(N-132), 更に筋持久力低下の指標として等運動性収縮を連続20回繰り返し, その第3, 4, 5回と最後の3回の最大ピークトルク値の比をみた(N-78). また, 大腿中央および下1/4位, 下腿最大径部のCTをとり各筋の断面積をCT値を測定した(N=110). 以上の検査を筋力は4週ごと, CTは8週ごとに行い, 併行して歩行自立席, 歩行量, リハ・プログラムの内容(特に下肢筋力強化を目的とするものの有無)を記録した. 【結果】今回新たに明らかになった結果として, (1)筋力の「持久性」は正常対照ではほとんど低下が認められなかったが, 片麻痺例では81%から85%の低下が認められた. (2)筋力(含む筋持久性)は経時的に改善している. この改善は積極的な立ち上がり訓練や頻回の歩行訓練をしている群とそうでない群を比較すると, 明らかな差が認められた. (3)CTについては, 積極的に立ち上がり訓練や頻回の歩行訓練プログラムを行った例を検討することはできなかったが, 患者が自主的に歩行訓練等を行っている群とそうでない群の経時変化を比較すると, 健側では差はなく, 患側は後者では改善が認められなかった. |
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ISSN: | 0034-351X |