26. 前十字靱帯再建術術後リハビリテーションプログラムの検討

【目的】昭和54年9月より独自の方法による前十字靱帯再建術を250例以上施行してきたが, 長期術後成績を参考にして, 最近術後リハビリテーションプログラムに改良を加えたので報告した. 【方法】対象は腸脛靱帯を用いたover the top変法を施行し, 術後10ヵ月以上経過した20例, 手術時年齢は15-65歳, 平均28.1歳であった. リハプログラムは, 術後5週まで固定を行う. 以降ROM訓練を徐々に行う. 体重負荷は3週より部分荷重とし, 6週から全荷重としている. 筋力訓練は術直後より開始させるようにしている. プログラムの改良点は, 早期でのROM制限をlimited motion...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1988-11, Vol.25 (6), p.437-438
Hauptverfasser: 土屋明弘, 守屋秀繁, 北原宏, 高橋和久, 西山秀木, 村上正純, 吉永勝訓, 森石丈二, 小野崎晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】昭和54年9月より独自の方法による前十字靱帯再建術を250例以上施行してきたが, 長期術後成績を参考にして, 最近術後リハビリテーションプログラムに改良を加えたので報告した. 【方法】対象は腸脛靱帯を用いたover the top変法を施行し, 術後10ヵ月以上経過した20例, 手術時年齢は15-65歳, 平均28.1歳であった. リハプログラムは, 術後5週まで固定を行う. 以降ROM訓練を徐々に行う. 体重負荷は3週より部分荷重とし, 6週から全荷重としている. 筋力訓練は術直後より開始させるようにしている. プログラムの改良点は, 早期でのROM制限をlimited motion付きのbraceを用い, 6週までは, 30°-60°, 8週までは20°-90°, 3ヵ月までは15°-110°, 完全伸展は6ヵ月, 完全屈曲は1年を目標としている. 【経過】術後成績は, ROMの回復はほぼ予定通りであった. 筋力に関してはCybex IIによる測定で10ヵ月の時点でhamstringsがquadricepsを有意に上まわっており, 角速度による差異はなかった. 膝安定性に関してはNtest全例陰性, Lachman testは3ヵ月で若干不安定性を認めるものの, その後安定してきた. 過去の術後成績を比較すると, 全徒手検査において改善が認められた. 【まとめ】改良したリハプログラムを紹介し, この改良により術後成績の改善が認められた. 答 土屋明弘:以前のプログラムと体重負荷に関しては変化はないが, 靱帯の骨への錨着の改良により, より強力な初期の安定力が得られており, 術後3週より荷重している. また, スポーツ復帰に関しては, より早い荷重が望ましいと考えている.
ISSN:0034-351X