15. 在宅重症心身障害児(者)の現況について-一宮地区巡回療育指導を通して
一宮児童相談所管内における昭和47年から15年間の巡回療育指導を通して, 在宅重症心身障害(以下重心と略す)児(者)の現況について調査した. 巡回療育の形式は宅訪または会場方式で, 当院より小児科医, 整形外科医およびPTまたはOT, 地域より保健婦等が参加し, 重心児(者)の身体面のチェックおよびADL面を含めた機能評価に基づいて, 家族指導を行うと共に家族よりの相談に応え, スタッフ間で事後指導について検討する. 訪問患者数は155名で, 訪問回数は延べ244回であった. 障害の原因疾患は脳性麻痺が78名で最も多く, 次いで小頭症, 重度知恵遅れであった. 合併障害はてんかん81名, 視覚...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1988-09, Vol.25 (5), p.348-349 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 一宮児童相談所管内における昭和47年から15年間の巡回療育指導を通して, 在宅重症心身障害(以下重心と略す)児(者)の現況について調査した. 巡回療育の形式は宅訪または会場方式で, 当院より小児科医, 整形外科医およびPTまたはOT, 地域より保健婦等が参加し, 重心児(者)の身体面のチェックおよびADL面を含めた機能評価に基づいて, 家族指導を行うと共に家族よりの相談に応え, スタッフ間で事後指導について検討する. 訪問患者数は155名で, 訪問回数は延べ244回であった. 障害の原因疾患は脳性麻痺が78名で最も多く, 次いで小頭症, 重度知恵遅れであった. 合併障害はてんかん81名, 視覚障害31名を認めた. 訪問時の運動能力は寝たきり63%, 坐位保持可31%, 独歩6%で, 身辺処理については, 全介助が88%を占めた. 年齢構成は0-57歳の広範囲に及び, 年度別にみると, 前半は10歳未満が大半であったが, 後半は15歳以上の年長児(者)が多かった. 相談内容は, 専門医の診察, 療育指導および訓練指導の希望が各々50名前後で多く, 他に年長児(者)では介護の困難性と卒業後の心配を訴えるものが多かった. 病院との関係は年長化と共に減少し, 20歳以上ではわずか14%であった. 下肢変形を54%, 脊柱変形を29%に認め, 年齢増加と共に合併率が高くなった. 以上の結果, 年長児(者)への対策が重要で, 特に健康管理のための短期入所制度と卒業後の憩いの場の設置が必要と考えられる. 質問 高知県立子鹿園 江口寿栄夫:15年間の調査期間の中で死亡されている人はありましょうか. 高知県での調査では, 思春期を前に死亡している人が, 重度障害者では多いとの感触でしたが…. |
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ISSN: | 0034-351X |