14. 在宅脳卒中患者における外出重視度および満足度の研究
在宅脳卒中患者のADLおよび外出満足度 重視度(主観的QOL)を調査し, 外出の頻度(客観的QOL)との関連にも注目して検討した. 【対象と方法】佐々木病院を1975年7月から86年7月までに屋内歩行自立レベル以下で退院し, 病院の近接3区に居住していた患者371人のうち, 86年9月同区内に居住していた103人. 原則として患者の自宅を訪問して, 機能評価, 外出状況の聴き取り調査, 外出満足度 重視度に関する自記式質問紙法調査を行った. 質問紙の回答を得られた83人(男40人, 女43人, 平均年齢72歳)の分析を行った. 【結果】(1)外出頻度別に外出満足度を検討した結果, 週1回以上外...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1988-09, Vol.25 (5), p.317-317 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 在宅脳卒中患者のADLおよび外出満足度 重視度(主観的QOL)を調査し, 外出の頻度(客観的QOL)との関連にも注目して検討した. 【対象と方法】佐々木病院を1975年7月から86年7月までに屋内歩行自立レベル以下で退院し, 病院の近接3区に居住していた患者371人のうち, 86年9月同区内に居住していた103人. 原則として患者の自宅を訪問して, 機能評価, 外出状況の聴き取り調査, 外出満足度 重視度に関する自記式質問紙法調査を行った. 質問紙の回答を得られた83人(男40人, 女43人, 平均年齢72歳)の分析を行った. 【結果】(1)外出頻度別に外出満足度を検討した結果, 週1回以上外出群57人中外出満足者は60%, 週1回未満外出群19人中外出満足者は16%であり, 移動能力の影響をMantel-Haenzel χ2検定で補正しても, 外出頻度と外出満足度は有意な関連性を認めた. (2)一方, 移動能力別の外出満足者の割合は, 屋外歩行自立群(44人)で61%, 屋内歩行自立以下群(32人)で31%であったが, 外出頻度の影響を補正すると, 移動能力と外出満足度の直接の関連はなかった. (3)外出重視度も同様に外出頻度が直接関連しており, 移動能力との関連は見かけ上のものであった. 【まとめ】外出の満足度 重視度(主観的QOL)は, 移動能力(ADL)そのもので決定されるのではなく, 実際の外出頻度(客観的QOL)の影響を受けていた, 質問 追加発言 千葉リハセンター 佐々木健:(1)外出満足度と移動能力との関連がないことは私も同感です. 外出頻度の多いことが, 関連することのことですが, 頻度を多くする要因は何でしょうか. (2)歩くために外出するのではなく目的があって外出することが外出頻度を高めることに重要であると思います. この点で, 地域との連携も大切なことと思います. 答 中村桂子:外出頻度に影響する因子としては, 屋内歩行自立以下の群で, 70歳未満の超高齢でない介護者のいること, 自家用車のあることが, 外出頻度を高くする要因であった. 外出目的の有無は, 屋外歩行の自立している患者にとっては重要な要因と考えられる. |
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ISSN: | 0034-351X |