6. 片麻痺における全身動作の回復過程に関する研究-予備的検討
脳卒中後片麻痺における運動機能回復過程の研究の一環として, 全身動作の回復過程を検討し, リハ プログラムの再検討に役立つ重要な知見を得ることができた. 【対象と方法】種々の重症度の片麻痺患者125名に対し32項目の全身動作テストを施行した, 現在進行中の全身動作テスト標準化のための多施設共同研究とは別個に, すべて同一のテスト者が直接テストを施行または観察評価して行った. 【結果】1)基本的姿勢 動作間の難易関係:両膝立ち保持と立位保持の難易度に差なし. 片膝立ち保持と歩行の難易度に差なし. 両膝立ち位から片膝立ち位となることは歩行よりも有意に困難で, 健側片足立ち 片足とびに匹敵さらに片膝...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1987-11, Vol.24 (6), p.357-357 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 脳卒中後片麻痺における運動機能回復過程の研究の一環として, 全身動作の回復過程を検討し, リハ プログラムの再検討に役立つ重要な知見を得ることができた. 【対象と方法】種々の重症度の片麻痺患者125名に対し32項目の全身動作テストを施行した, 現在進行中の全身動作テスト標準化のための多施設共同研究とは別個に, すべて同一のテスト者が直接テストを施行または観察評価して行った. 【結果】1)基本的姿勢 動作間の難易関係:両膝立ち保持と立位保持の難易度に差なし. 片膝立ち保持と歩行の難易度に差なし. 両膝立ち位から片膝立ち位となることは歩行よりも有意に困難で, 健側片足立ち 片足とびに匹敵さらに片膝立ちから立上がることは一層困難で, 歩行可能者の半数程度しか可能ではない. 従来, 全身のバランスと正常運動発達の順序とを重視する立場から, 坐位訓練の後ただちに立位歩行に移るのではなく, 両膝立ちと片膝立ちのバランスを十分訓練してから立位 歩行に移るべきだとの考え方があるが, 以上の結果はこれに反省を迫るものである. 2)概して, ある姿勢をとることはその姿勢を維持することに比べて有意に困難である. 3)全身動作テストと片麻痺機能テストとの相関は非常に高い. 特に下肢グレード(0.082), 下肢基本動作レベル(0.930)との相関は極めて高い. これは全身動作テストの妥当性の一つの証明である. 4)因子分析の結果, 全身動作テストは第3-第1-第2因子の順に難易度が高まる方向で, 整然とした立体的な構造をしているものと考えられる. |
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ISSN: | 0034-351X |