44.変形性股関節症の股伸展筋力
変形性股関節症患者の全人工関節置換術前後あるいは健常人における股伸展筋力を比較した. 【対象, 方法】60歳代女性一側変股症患者で術前13名, 退院時10名, 術後1年以上経過した者15名である. 健常人については20歳代, 60歳代の健常な男女各15名を測定した. 測定には等運動性機器(Cybex-II)を用い, 測定肢位は上半身腹臥位で対側下肢は床を踏ませ, 両手は台粋を握って躯幹を固定させる. この測定肢位は骨盤の固定性がよく仰臥位に比べ腰椎へのストレスが少ない. 角速度は毎秒60°とし, 股屈伸動作を最大努力にて10回反復させた. 本測定の労作は約5METSである. ただし1METS当...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1987-09, Vol.24 (5), p.322-322 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 変形性股関節症患者の全人工関節置換術前後あるいは健常人における股伸展筋力を比較した. 【対象, 方法】60歳代女性一側変股症患者で術前13名, 退院時10名, 術後1年以上経過した者15名である. 健常人については20歳代, 60歳代の健常な男女各15名を測定した. 測定には等運動性機器(Cybex-II)を用い, 測定肢位は上半身腹臥位で対側下肢は床を踏ませ, 両手は台粋を握って躯幹を固定させる. この測定肢位は骨盤の固定性がよく仰臥位に比べ腰椎へのストレスが少ない. 角速度は毎秒60°とし, 股屈伸動作を最大努力にて10回反復させた. 本測定の労作は約5METSである. ただし1METS当たりの収縮期血圧増加がやや高い者があるので, 高血圧患者ではこの点留意しなければならない. 【結果】最大筋力の年齢差や性差は, 中殿筋における他家の報告とほぼ一致した. 持久力は健常人平均値の80~90%に相当した. 退院時の最大筋力は健常人対照者の65%であり, 術後1年を経過しても70%であった. 同様に, 瞬発性は40%と60%であった. 変形性股関節症における大殿筋の筋力低下は明らかであり, 理学療法プログラムは, この点にもっと注目すべきであり, 大腿四頭筋等尺性収縮訓練の際に大殿筋も同時収縮させるような指導は一法であろう. |
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ISSN: | 0034-351X |