18. 若年発症の脳卒中片麻痺患者における慢性期リハビリテーションの意義
若年発症(平均年齢45.5歳)で入所中の慢性期の脳卒中片麻痺患者13例に約1年間の組織的リハビリテーションを実施し, その前後での上.下肢, 手指機能とマッピングシステムで解析した脳波基礎律動との相関を検討した. その結果, 基礎律動はリハビリ後も全体としては各周波数帯域での変化は観察させず, いずれもα1帯域(8~9.8Hz)でmean valueが高値を示し, 次いでδ(2~3.8Hz), θ2(6~7.8Hz)の各帯域が優位であった. しかしながら基礎律動を, 優位帯域の移行, 電位分布の30%以上の増強あるいは減弱を基準として, 改善, 不変, 悪化と分類すると改善3例, 不変7例,...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1986, Vol.23 (4), p.179-180 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 若年発症(平均年齢45.5歳)で入所中の慢性期の脳卒中片麻痺患者13例に約1年間の組織的リハビリテーションを実施し, その前後での上.下肢, 手指機能とマッピングシステムで解析した脳波基礎律動との相関を検討した. その結果, 基礎律動はリハビリ後も全体としては各周波数帯域での変化は観察させず, いずれもα1帯域(8~9.8Hz)でmean valueが高値を示し, 次いでδ(2~3.8Hz), θ2(6~7.8Hz)の各帯域が優位であった. しかしながら基礎律動を, 優位帯域の移行, 電位分布の30%以上の増強あるいは減弱を基準として, 改善, 不変, 悪化と分類すると改善3例, 不変7例, 悪化3例であった. リハビリ後に改善した3例では, δ, θ1(4~5.8)帯域でmean valueの低下や優位帯域の速波化が観察され, 悪化例とは相反した結果が得られた. 次に運動機能との相関を検討した. 下肢機能で改善は観察されなかったが, 上肢機能で1例, 手指機能で4例の改善がみられ, とくに30歳代発症で手指機能の改善がみられた2例では, 脳波解析による基礎律動の改善が平行していた. 以上の結果は, 若年発症の脳卒中患者には, 慢性期でも入所による組織的なリハビリテーションは有効であり, 同時に視覚的判読では困難な脳波変化を把握しうる脳波マッピングシステムは訓練中の客観的な指標として有用であることが示唆された. 質問 大阪厚生年金病院 苅山 和生: この間に行われていたリハビリテーションの種類と頻度についてお教えください. 質問 静岡リハビリ病院 小嶋 康則: (1)若年発症の脳卒中患者とありますが, 若年とは何歳頃のことを意味するのでしょうか. (2)発症時50歳以上の慢性期に入った患者の回復はないということでしょうか. |
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ISSN: | 0034-351X |