14.変形性膝関節症における大腿四頭筋訓練の効果について

変形性膝関節症の改善策の一つとして膝伸展筋の強化訓練がある. 今回は訓練の効果がどのような形で現れたかを解明する目的で本研究を行った. 今回我々の行った四頭筋訓練法は腰野らが行っている方法に準じた. 検索の対象は膝OA患者20名で, 男女比は2:3, 年齢の平均は63.9歳であった. 検索は大腿四頭筋訓練開始前, 開始後3ヵ月, および6ヵ月後の3回に分けて行った. 検査項目としては, ROMの測定や日整会膝関節評価基準による評価, そして大腿周囲径の測定, 単純X線写真撮影(両膝3R(前後, 側面, 軸射30°), 両下肢全長(両脚起立位)前後, 両下肢全長(片脚起立位)前後, CTスキャン...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1985-09, Vol.22 (5), p.264-264
Hauptverfasser: 中島育昌, 浜田良機, 福島博, 井手隆俊, 横山巌, 赤松功也, 石原正文, 矢崎高明, 坪内敬典
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:変形性膝関節症の改善策の一つとして膝伸展筋の強化訓練がある. 今回は訓練の効果がどのような形で現れたかを解明する目的で本研究を行った. 今回我々の行った四頭筋訓練法は腰野らが行っている方法に準じた. 検索の対象は膝OA患者20名で, 男女比は2:3, 年齢の平均は63.9歳であった. 検索は大腿四頭筋訓練開始前, 開始後3ヵ月, および6ヵ月後の3回に分けて行った. 検査項目としては, ROMの測定や日整会膝関節評価基準による評価, そして大腿周囲径の測定, 単純X線写真撮影(両膝3R(前後, 側面, 軸射30°), 両下肢全長(両脚起立位)前後, 両下肢全長(片脚起立位)前後, CTスキャン撮影, 重錘による膝伸展筋ならびに屈筋群の筋力の測定である. その結果, (1)膝機能評価点の改善(特に疼痛の寛解), (2)Q-angleの経時的減少, (3)膝伸展筋と屈筋群の相対的筋力バランスの改善, (4)膝関節水腫と浮腫の消失がみられた. 特記すべきことは, 大腿四頭筋訓練において大腿四頭筋が明らかに大きな改善を示していたが, この訓練においてhamstringsの筋力も改善していることがわかった. これは膝伸展に伴うco-contractionによるものと判断した. 質問 犬山中央病院 伊藤不二夫:変膝症に四頭筋増強は大切だが, 特に外側広筋, ハムストリング(外側)が大切であり, 膝外旋位で膝伸展をする方がより効果は大と考える. また股外旋筋群の低下が多いことにも注目すべきで, この増強もあわせてする必要がある. 四頭筋のみの訓練では片手落ちとはいえないか?
ISSN:0034-351X