脳卒中のリハビリテーションと全身痙攣発作

脳卒中慢性期のてんかん痙攣発作群(大発作)についてリハ医療上の特徴を検索した. 1) 痙攣群は対照群に比し,リハ医療後の到達ADLは低レベルに留まった. 2) 痙攣群のうち,右片麻痺の96.3%が失語症を伴い,左片麻痺の70.0%が失行・失認を伴っていた. 3) 痙攣群を59歳以下と60歳以上に分けると,前者に有意に多かった. 4) 痙攣群は対照群に比し,頭部X線CTで病巣が有意に大きかった. 5) 痙攣群には脳室拡大を示す者が多かったが,脳萎縮(peripheral type)は関係がなかった. 6) 痙攣群には皮質皮質下域に病巣の及ぶものが有意に多かった.脳梗塞ではMCA領域の損傷が約95...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1985/07/18, Vol.22(4), pp.190-196
Hauptverfasser: 松村, 寧雄, 横山, 巌, 岡崎, 倫正
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳卒中慢性期のてんかん痙攣発作群(大発作)についてリハ医療上の特徴を検索した. 1) 痙攣群は対照群に比し,リハ医療後の到達ADLは低レベルに留まった. 2) 痙攣群のうち,右片麻痺の96.3%が失語症を伴い,左片麻痺の70.0%が失行・失認を伴っていた. 3) 痙攣群を59歳以下と60歳以上に分けると,前者に有意に多かった. 4) 痙攣群は対照群に比し,頭部X線CTで病巣が有意に大きかった. 5) 痙攣群には脳室拡大を示す者が多かったが,脳萎縮(peripheral type)は関係がなかった. 6) 痙攣群には皮質皮質下域に病巣の及ぶものが有意に多かった.脳梗塞ではMCA領域の損傷が約95%を占めていた. 7) 脳波に,てんかん波の特徴を表すものが少なかった.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.22.190