11. 24時間心拍数からみた脳卒中後片麻痺患者の活動性

リハビリテーション施行中の脳卒中後片麻痺患者の活動性について, 24時間の心拍数変化ならびにエネルギー消費の面より検討した. 対象は, 不整脈のない脳卒中後片麻痺患者25例, 平均年齢54.2歳で歩行能力により, 自立歩行群, 介助歩行群, 全介助群の3群に分け, 対照として同年代の健常人6例を用いて比較した. 長時間心拍メモリー装置を用いて記録した24時間の心拍数変化パターンは, 各群共2相性を示したが, 介助歩行群で最も変化が著明であり, 特に肋木での反復起立, 階段昇降を含めた歩行訓練など心拍数の増加が認められた. また基礎代謝および反復起立, 平地歩行, ビルの階段昇りの運動負荷の心拍...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1983-09, Vol.20 (5), p.286-286
Hauptverfasser: 宮原恵子, 緒方 甫, 浅山 滉, 森田秀明, 今村義典, 三原伊保子, 出口義宏, 大隈秀信
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:リハビリテーション施行中の脳卒中後片麻痺患者の活動性について, 24時間の心拍数変化ならびにエネルギー消費の面より検討した. 対象は, 不整脈のない脳卒中後片麻痺患者25例, 平均年齢54.2歳で歩行能力により, 自立歩行群, 介助歩行群, 全介助群の3群に分け, 対照として同年代の健常人6例を用いて比較した. 長時間心拍メモリー装置を用いて記録した24時間の心拍数変化パターンは, 各群共2相性を示したが, 介助歩行群で最も変化が著明であり, 特に肋木での反復起立, 階段昇降を含めた歩行訓練など心拍数の増加が認められた. また基礎代謝および反復起立, 平地歩行, ビルの階段昇りの運動負荷の心拍数, 酸素消費量の測定より各個人の回帰式(平均相関係数r=0.93)を求め, 24時間の実測心拍数より1日の消費エネルギー量を推定した. 患者群は, 全群共対照群より低値をとったが, 介助歩行群で高く, 活動性の高さが認められた. 自立歩行群における入院中と外来通院中の比較では, 外来群の消費エネルギー量および心拍数変化の低下が認められ, 退院後の日常生活における活動性の低下が示唆された. そこで退院後には, さらに厳重なカロリー摂取制限を含めたホームプログラムの指導の重要性が確認された.
ISSN:0034-351X