高齢者の足部より散布された白癬菌に関する疫学調査

「緒言」白癬は白癬菌等の皮膚糸状菌によるヒトへの一般的な感染症であり, ケラチン組織を持つ頭部や髪, 爪などに感染する. 白癬の中でも, 足部(足底部や趾間部)に生じる白癬を足白癬と呼び, その主な原因菌は Trichophyton rubrum (T. rubrum) や Trichophyton mentagrophytes (T. mentagrophytes) で, 最も高頻度に分離される皮膚糸状菌は T. rubrum である. 本邦において足白癬や爪白癬の罹患率は非常に高く, 高温多湿や共同浴場利用等などの環境的または文化的要因が関与するとも報告されている. 足白癬及び爪白癬への注...

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Veröffentlicht in:日本衛生学雑誌 2017, Vol.72(3), pp.177-183
Hauptverfasser: 鈴木, 周朔, 眞野, 容子, 古谷, 信彦, 藤谷, 克己
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」白癬は白癬菌等の皮膚糸状菌によるヒトへの一般的な感染症であり, ケラチン組織を持つ頭部や髪, 爪などに感染する. 白癬の中でも, 足部(足底部や趾間部)に生じる白癬を足白癬と呼び, その主な原因菌は Trichophyton rubrum (T. rubrum) や Trichophyton mentagrophytes (T. mentagrophytes) で, 最も高頻度に分離される皮膚糸状菌は T. rubrum である. 本邦において足白癬や爪白癬の罹患率は非常に高く, 高温多湿や共同浴場利用等などの環境的または文化的要因が関与するとも報告されている. 足白癬及び爪白癬への注目度は本邦において高く, 今日まで白癬に対する多くの疫学調査が行われてきた. Japan foot week 研究会が行った疫学調査は, 皮膚科外来患者の40%が足白癬または爪白癬に罹患していることを報告した.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.72.177