長時間の立体映像視聴が体平衡系および自律神経系に及ぼす影響
「1. はじめに」近年, 立体映像の表示技術の向上に伴い, 映画や家庭用テレビ, ゲーム機器などで立体映像の視聴は一般的になりつつある. 立体映像の表示方式としては, 立体眼鏡などをかけて両眼視差のみで立体感を表す2眼式や多眼式をはじめ, 立体像を空間に描画する奥行標本化方式, ホログラフィ方式など多くの方式が提案されている. しかし, 立体映像はその視聴条件により, 不快感や眩暈感など眼疲労の症状を引き起こすことが報告されている. 立体映像が生体に及ぼす影響についての知見は十分でなく, 実証研究を蓄積させることは, 安全な立体映像の視聴を検討する上で不可欠である. 映像酔いの発生機序について...
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Veröffentlicht in: | 日本衛生学雑誌 2016, Vol.71(1), pp.30-36 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」近年, 立体映像の表示技術の向上に伴い, 映画や家庭用テレビ, ゲーム機器などで立体映像の視聴は一般的になりつつある. 立体映像の表示方式としては, 立体眼鏡などをかけて両眼視差のみで立体感を表す2眼式や多眼式をはじめ, 立体像を空間に描画する奥行標本化方式, ホログラフィ方式など多くの方式が提案されている. しかし, 立体映像はその視聴条件により, 不快感や眩暈感など眼疲労の症状を引き起こすことが報告されている. 立体映像が生体に及ぼす影響についての知見は十分でなく, 実証研究を蓄積させることは, 安全な立体映像の視聴を検討する上で不可欠である. 映像酔いの発生機序については, 動揺病のそれと同様に感覚不一致説が一般的である. 体平衡系は視覚系・前庭系・体性感覚系の情報を入力としているが, これらの情報の組み合わせが, それまでの経験によって確立した感覚系の情報の組み合わせと一致しない時に, 空間識が不安定となり頭痛・嘔吐などの動揺病症状が生ずるという仮説である. |
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ISSN: | 0021-5082 1882-6482 |
DOI: | 10.1265/jjh.71.30 |